憧れのフルオーダーのオリジナルキッチン。自由度が高いだけに、予算の調整に注意が必要なうえ、将来のメンテナンスにも考慮する必要があります。理想のオーダーキッチンを実現したというライターが、自身がこだわった素材や設備選びについて語ります。
すべての画像を見る(全5枚)食卓と連動できるⅡ型のアイランドキッチンを採用
筆者は、2024年8月に工務店で、延床面積29坪の2階建ての家を建てました。この家で妻と1歳になる息子の3人で暮らしています。小さな家ですが、こだわって造作のオリジナルキッチンを採用しました。
既製のシステムキッチンにも機能とデザインにすぐれたものがたくさんあります。しかし、せっかく家づくりの機会を得られたのです。イチから造作でわが家ならではの理想のキッチンをフルオーダーでつくりたいと考えました。
そうしたオーダーキッチンの造作に実績のある工務店に頼めたというのは、ラッキーでした。こちらからの要望に対して、適切なアドバイスや提案をしてくれましたし、私たちのイメージをうまくプランに落とし込んでもらえました。既製のキッチンのみ扱っている住宅会社だとこういう対応は難しかったかもしれません。
筆者がまず重視したのは、家族の食事をつくる場として、ストレスなく作業できる機能性があること。それと同時に、LDKの一角として違和感のないデザイン性も持たせたいと思いました。
最初に決めたのはキッチンのレイアウトです。キッチンの場合、壁に向かってシンクとコンロを並べたI型、シンクとコンロを向かい合わせに配したⅡ型(「デュエスタイル」ともいいます)、またダイニングに向けてシンクとコンロを並べた対面式などが主流です。
わが家ではⅡ型のアイランドキッチンとしました。
アイランド部分のリビング側にも収納を設け、普段使いの食器などをおさめています。配膳も食後の後片付けも、キッチンと食卓の間で手を伸ばすだけでOK。ダイニングとの連動を意識した配置プランです。