子どもたちの独立で久々のひとり暮らしをすることになり、軽トラック2台分の荷物を処分をしてコンパクトな物件に住み替え。インスタグラムで発信する「もたないおひとりさま生活」が、幅広い世代の共感を集めているようさん(現在50代)。ここでは、厳選したお気に入りに囲まれたようさんの暮らしを切り取った著書『50代、賃貸ひとり暮らし。 ものを手放して見つけた、 私らしい日常』から、50代からの人間関係について抜粋して紹介します。

ようさん
シンプリストのようさん(50代)。年齢を重ねて、人間関係に変化が
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常連客になり、居場所をたくさんつくる

私が実践してみて、暮らしやすくなったと感じていることがあります。それは、「近所に常連の場所をたくさんつくること」です。

たとえば、近所の八百屋さんやスーパー、レストラン、カフェ、美容室とか、なんでもいいと思います。私は「花屋さんだったらここに行く」など、いろいろな“行きつけ”を決めています。私が暮らしている小さな街にも、探してみるとすてきなお店がたくさんあるんですよ。

おかげさまで、今の家に引っ越してきてから店員さんと顔見知りになり、あいさつを交わしたり、軽く会話したりできるお店が徐々に増えてきました。店員さんが「私のことを認識してくれている!」と思えた瞬間がなんだかうれしくて。こういうちょっとしたことを日々楽しんでいます。

あと、現在私は陶芸教室に通っていますが、習いごとをするのもいいと思います。

ようさん

ひとつのコミュニティだけで、関係性を深める必要はないと思うんです。年を重ねると、「なんでも話せる関係」になるのって、意外とハードルが高くないですか? すごく仲よくなるわけではなく、あいさつやちょっとした会話ができる距離感がちょうどいいんです。

とくに私は、だんだん早期退職や定年退職に向かっていくような世代なので、仕事場だけではなく近所で決まって行く場所があって、顔見知りがいて、軽い会話が交わせる。たったそれだけのことで、「自分の居場所がある」ってうれしくなりますよ。

これはひとり暮らしでも、もちろんそうじゃなくても、よかったらやってみてください。なんだか安心感が生まれる気がします。