平成初期に私たちがハマったもの
ちなみに、私の子ども時代は光GENJIの全盛期である。流行った遊びといえばローラースケート。サンタさんに買ってもらって、みんな「パラダイス銀河」を歌いながら滑るというか、ほぼ歩いている感じだった。少し下の妹の時代にはブーツ型のローラーブレードに変わって、スマートになってたな。
甥っ子の中学校の授業で、先生が「トランプしたことある人?」と聞いたところ、ほぼだれもしたことがなかったそうで、先生が仰天していたという。これ私もびっくりしてしまった。トランプって流行りすたりがないと思っていたから。平成初期の頃、うちの学校では大流行して、休み時間はずっとトランプをしてたなあ。スピードとか、ダウト、ドーナツ、あと大富豪ね。いやもしかしてうちの学校だけかもねえ。
それから、「プリントゴッコ」も流行ったよねえ。あれで年賀状をつくるのが女子のステータスでしたからね。色のきり替えがきっちりできないところがまたアナログでかわいいのよね。
デジタルも一周して、クラフトもののよさが見直されている今、いちばん欲しいのがプリントゴッコだなあ。あれで、小ロットのZINE(冊子)をつくりたい。
中学生のときにブームになったのが、「たまごっち」だった。今思うと、あれってデジタルの始まりよねえ。学校へ持ってくるのは禁止といわれても守るわけなく、エサをあげたり、掃除をしたりとみんな卵を育てていた。乗り遅れた私は、買いに行ってもどこにもないので、恐竜の卵を育てる「ギャオっち」というパチもんを買うことになる。このギャオっちとて、今思えばとてもかわいいのだが、思春期の私は友達にあれこれ言われるのが恥ずかしくて家でこっそりと育てたのだった。
とにかく私たちは「もの」をもっていた
平成はとにかく「もの」をもつ時代だった。漫画やカセットの貸し借りもよくした。ビックリマンシールに、キョンシーマグネット、ドラゴンボールカード、Jリーグチップス。コレクションして、それを自慢しあうのが小学時代の男子たちだった。小遣いをカードになんぞ全部注ぎ込めない私は、男子におこぼれをもらっていた。
「このカード弱いけんやるわー」と、ブルマのちょっと際どいカードや、プーアルとかヤムチャのカードが家にも大量にあったりする。ガチャガチャが流行り始めたのも平成だし、プリクラが今もまだあることにもびっくりする。
ああ、書きたらないな。次回に続く!
捨てられないもののエピソードと写真を収録した写真エッセイ集『捨てられない物』がこちらで、購入できます(サイン入)。
本連載をまとめた『暮らしっく』(扶桑社刊)は発売中。

暮らしっく
新刊『いい音がする文章 あなたの感性が爆発する書き方』(ダイヤモンド社刊)も発売中。
