軽くて暖かく、やわらかさもあって心地よい羽毛布団。冬に活躍している人もいるのではないでしょうか。でも、もしかしたらその効果が十分に得られない間違った使い方をしてしまっていることも? 意外と知らない間違った使い方やメンテナンス方法、羽毛布団の正しい使い方について、老舗寝具メーカー昭和西川の河原遼太さんに教えてもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)1:毛布は羽毛布団の上にかけるのが正解!
「羽毛は体温を保温するのに適しているので、身体にいちばん近いところで使うと保温効果が高まります。そのため、毛布は羽毛布団の上にかけるほうがよいでしょう。羽毛より熱が逃げないように毛布でフタをするイメージです」(河原さん、以下同)
たしかに、毛布はかけ布団の下にはさむのが一般的ですが、羽毛布団の場合は変わってくるそうです。
「昔は、綿わたの布団が主流で、冬場には少し寒く感じられるため、綿わた布団の下に毛布を一枚はさむことで暖かさの調整をしていました。しかし羽毛布団は体温の熱を閉じ込めることで暖かくなる仕組みなので、体温が伝わりやすい、身体にいちばん近いところで使うことにより、その機能を発揮できます。
とはいえ、吸湿発熱繊維など機能によっては身体に近いところで使うことを推奨している製品もありますので、お使いの毛布の機能を確認しましょう」
2:羽毛布団と体の間にすき間をつくらない
「羽毛布団と身体の間にすき間をつくってしまうと、外気が入りやすくなり、効果が半減してしまいます。ドレープ性(肌沿い)のよい羽毛布団を使うことで、外気を入りこみにくくすることができます。また、羽毛布団の側生地とカバーの素材が合っていないとすき間ができやすくなるので、身体にフィットする素材のカバーの選び方も重要です。
もしも、すき間ができてしまって寒いようなら、敷き布団(マットレス)の上に敷きパッドなどを敷くとより暖かくなる効果があります」
3:羽毛布団のカバーは保湿効果があるので外さない
「羽毛布団の側生地(がわきじ)という布団の中身をおおっている布地は、汚れてしまうと家庭での洗濯が難しく、専門業者に依頼することが多いかと思います。そのため、カバーを外して使う人も多いと思いますが、羽毛布団を長もちさせるためにもしっかりカバーをお使いいただくことをおすすめします。
羽毛布団に上下2枚分の生地が増えるので、カバーをつけると保温性が高くなるメリットもあります」