年末の大掃除、「とにかくものを捨てなくては」と焦るのは禁物。「快適になるための捨て作業で、不便になったり、後悔してしまっては本末転倒です」と話すのは、ESSEフレンズエディターで整理収納アドバイザーの宮入京子さん(現在50代)。ここでは、捨てる際に注意することや残しておくのがおすすめなものについて語ります。

宮入さん宅のリビング
後悔のない「前向きな片付け」のためにできることは?
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1:50代からは「趣味グッズ」を無理に手放さない

パン作りの道具

現在楽しんでいる趣味グッズなど、暮らしの支えになっているものは、たとえ使用頻度が低くても無理して減らす必要はないと私は考えています。子育てが落ち着き、自分のことに目を向けられるようになった50代こそ、好きなものは手元に残しておいて欲しいのです。

私も年に数回しかできませんが、パンやお菓子づくりは楽しみのひとつです。持っているだけで気分が上がるものは、無理に手放そうとせず、「いつか使うかも」のいつかが来るまでとっておくことをおすすめします。

2:「思い出の品」は、落ち着いた精神状態で整理する

宮入さん思い出の品

大切な人からの贈りもの、写真や手紙などといった思い出の品は、年末の大掃除で見直すのは要注意。忙しいタイミングで要・不要の判断をしようとすると、二度と手に入らない大事な思い出の品をうっかり捨ててしまい後悔…という事態が考えられるためです。

このようなデリケートなものは、年内にあわてて片付けるよりも、年が明けて落ち着いてから、ゆったりとした精神状態で整理することをおすすめします。

3:「家族の確認が必要なもの」には手をつけない

片付けをする宮入さん

家族のものは、勝手に捨てるとトラブルの原因になりかねます。自分にとってはゴミのようなものでも、家族にとっては大切なものである可能性があるので、所有者と確認を取りながら整理するのがベターです。

また、ひとりで片付けていると要・不要の判断がつかず、作業が進まない場合が多いです。反対に、家族と一緒に片付けを進めれば、思わぬ発見や的確な判断につながることも。私も家族に相談したらすんなり決断ができた、ということがしばしばあります。

年内に片付けることにこだわらなくてOK

ものの見直し作業は、かなりの判断力が必要です。一度に決断する回数が多いと、集中力が落ち、判断力が鈍って必要なものまで捨ててしまう確率が上がります。

また、捨ててしまって後悔すると、それがトラウマとなり、今後の片付けの際に失敗を恐れて、ものを捨てられなくなってしまう可能性も。

「年内にすっきりさせよう」と意気込んで一気に片付けようとせず、普段から少しずつ行うことが的確な判断につながります。捨てるか悩むものは、年が明けてから改めて判断すればOK。落ち着いて要・不要の判断ができるタイミングを心がけて計画的に進めていくと、後悔のない「前向きな片付け」ができると思います。

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