いつも100パーセントの力で毎日の食事づくりをがんばると体も心も疲れるもの。「料理を嫌いにならず、日々無理なく、気持ちよくキッチンに立つためには、力の入れどころと抜きどころのメリハリをつけるのが大事」と、料理家・インテリアデザイナーの行正り香さんは話します。今回は、子どもも喜ぶ「ラザニア」と「和風ステーキ」のクリスマスにぴったりのレシピを紹介。ソースいらず、つけ合わせは電子レンジを活用など、上手に手間を抜くポイントが隠れていますよ。
すべての画像を見る(全6枚)簡単ラザニア&アボカドとオレンジのサラダ
ラザニアというと、ソースたっぷりの料理を想像しがちですが、以前、フィレンツェに行ったとき、炒めたひき肉とチーズをのせて焼いただけのラザニアが出てきました。その無造作な感じがかえってオシャレで、こってりしたソースがないから、食べ飽きない。本場にはこういう食べ方もあるんだと知って、それから私もまねするようになりました。
ソースは用意しなくていい、とハードルをひとつなくすとラザニアはぐっと手軽な料理になります。ゆでたラザニアと炒めたひき肉、チーズを交互に重ねてオーブンで焼くだけでいいんです。私はしっとり焼き上がるように生クリームと牛乳を加えます。ひき肉はパラパラに炒める必要はなく、ゴロゴロ固まっていてOK。その方が肉汁が出ず、肉のうま味が逃げません。
もう一品はアボカドとオレンジの組み合わせがおいしいサラダ。これにはオレンジの絞り汁と砂糖をかくし味に混ぜた、ちょっと甘めのドレシングがよく合います。
●簡単ラザニア
【材料(4人分)】
- ラザニア 250g
- 豚ひき肉 300g
- 塩、オリーブオイル 各適量
- ニンニク(みじん切り) 1かけ
- ナツメグ(あれば) 少し
- A[生クリーム1/2カップ 牛乳1/4カップ]
- ピザ用チーズ 130g
- パルメザンチーズ(すりおろす) 大さじ3
- EXVオリーブオイル 少し
- 粗びきコショウ(黒) たっぷり
ソースいらずというお手軽さが魅力な1品。生クリームと牛乳を混ぜてラザニアにかけますが、生クリームがなければ牛乳だけでもOKです。
【つくり方】
(1) 鍋に湯をたっぷり沸かし、塩とオリーブオイル各適量を入れ、ラザニアを表示時間より1分30秒長くゆでる(ソースをたくさん使わずにオーブンで焼くため)。
(2) フライパンを中火にかけ、オリーブオイル小さじ1、ニンニクを入れてさっと炒め、ひき肉を平らに入れ、塩小さじ1/2をふる。そのまま焼いて片面に焼き色がついたらスプーンで少しずつ返しながら炒め、ナツメグをふる。
(3) 耐熱容器の底にオリーブオイル少しをふり、(1)のラザニアの1/3量を敷き、混ぜ合わせたAの1/3量を回しかけ、(2)のひき肉の1/2量とピザ用チーズを1/3量のせる。同様にラザニアからピザ用チーズまでをもう一度重ねてのせる。さらに残りのラザニア、Aをかけ、塩少しをふってピザ用チーズをのせ、パルメザンチーズをふる。
(4) 200℃のオーブンで10分ほど、こんがり焼き色がつくまで焼き、EXVオリーブオイルとコショウをふる。
●アボカドとオレンジのサラダ
オレンジの果汁をドレッシングに活用するのがポイント。グリーンとイエローの彩りも鮮やかです。
【材料(4人分)】
- アボカド 1/2個
- オレンジ 1個
- 塩 少し
- ベビーリーフ 2カップ分
- A[EXVオリーブオイル大さじ2 白ワインビネガー小さじ1 オレンジの果汁大さじ1 塩、砂糖各小さじ1/2]
【つくり方】
(1) アボカドは縦に1周切り込みを入れて種と皮を除き、1cm厚さに切って塩をふる。
(2) オレンジは皮をむき、房から実を出す。房に残った果肉を房ごと絞り、大さじ1の果汁をとっておく(果汁はドレッシング用)。
(3) 器にベビーリーフ、1のアボカド、2のオレンジをのせ、Aのドレッシングを回しかける。