人生100年時代、第二の人生をガラリと変える人もいます。結婚、子育て、離婚、病気を経て、昨年からスペインへの単身留学を送っている54歳のRitaさん。SNSでもスペインと日本の違いについて発信しており、人気です。今回は、スペインと日本で違う、時間軸についてです。日本での常識とはやや違うようで…。

スペイン
スペインと日本、時間の感覚が意外と違うんです
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スペインには日本と違う「時間軸」があった

スペインに来てなかなか慣れなかった時間の感覚。もちろん1日は24時間で、午前中に仕事や学校が始まることが多く、夕方に終了するのも一般的です。ただ挨拶(あいさつ)の仕方ひとつとっても日本の感覚と大きく違い、たとえば昼の13時に会うと「おはよう!」と交わし、17時に別れるときは「今日もよい一日を!」と手を振る習慣です。

最初はなにか勘違いされているのかと思ったのですが、会う人みんなが同じスタイルでした。この時間軸、スペインに住み続けると「なるほど。だから違うのか!」と納得できる背景が見えてきました。今回は日本とは違うスペインの時間感覚をお伝えいたします。

シエスタ(長めの休憩)制度を活用するお店が多い

営業時間
シエスタが導入されているお店はこのような営業時間になっています

一般的な企業の就業時間は9時前後~17時前後が基本ですが、シエスタ制度(昼食時間に長めの休憩を取ること)を取り入れているところは、14~17時頃に休憩時間をとり、17時~20時に再び就業しています。この休憩時間が導入されるお店などは、一旦シャッターを下ろして業務をストップするため、うっかり立ち寄ると閉まっていることもあり注意が必要です。昔ながらの喫茶店・文具店・衣服店などはいまだこのスタイルのところを多く見かけます。

朝9時前後から始まる会社の昼休憩は14時頃から。ランチタイムが遅めのため、11時前後にサンドイッチや果物を食べる人が多く、オフィス街のカフェテリアはちょっとした混雑となっています。

モーニングは13時まで、ランチは14時から

パンとコーヒー
モーニングは遅めの時間までやっています

一般家庭でもレストランでも昼食は14時スタートが基本です。その前の時間帯は「朝」の枠に入っています。カフェテリアのモーニングセットは13時まで食べられるところが多く、ランチセットは14時から。

一度12時にレストランへ入ろうとしたら「座ってもいいけど、コックが出勤していないから食事は14時からしか出せないよ!」と言われたことがあります。挨拶も14時まで「おはよう」と声をかけ合っています。