ESSEonlineに掲載された記事のなかから、12月に読みたいベストヒット記事をピックアップ!
年齢を重ねると気になってくる「実家の片づけ」問題。70代の母が介護施設に入所したことで実家があき家になった、ライフオーガナイザーの尾花美奈子さんの実体験を伺いました。
記事の初出は2023年12月。年齢を含め内容は執筆時の状況です。
すべての画像を見る(全3枚)実家の片づけで処分するのに苦労したもの3つ
ひとり暮らしをしていた実家の母が介護施設へ入居し、私も兄弟もそれぞれ持ち家があるためにだれも住む人がいなくなってしまった実家ですが、先日、母の希望どおり売却処分まで終わりました。
売却の前に実家に残されたものを自分の力で少しずつ処分していきました。もともと食器棚、ベッド、洗濯機、冷蔵庫のように大きな家具や家電の処分は業者へ依頼するつもりでした。すべてをお願いすることもできたのですが、それだと費用が大幅にかさんでしまうため、少しでも費用を抑えられるように生活雑貨や日用品など自分で処分できそうなものは処分していきました。
その過程において「処分するのに苦労したもの」がありました。「苦労」と言っても「大量にあったから苦労した」、「心理的に苦労した」、「簡単に廃棄できず苦労した」など色々な理由の苦労があります。とくに苦労した3つについて今回は紹介します。
処分に苦労したもの1位:食器
ダントツで苦労したのが食器で、理由としてはやはり「数が多い上に重い」ということでした。引き出物でいただいた食器もあれば食パンについてくるシールを集めてもらえる食器もあり、割れて1枚しか残っていない食器もありました。
高齢者にありがちなのかもしれませんが、たとえ全然使っていなくても1枚でも割れない限りはもったいないと言って捨てず、十分持っているはずなのに新しい食器を買うので大量になったと思われます。
結果としては重すぎて運び出せず、2階から1階へ下ろしたところでギブアップ。あとは処分業者の方に回収していただきました。
処分に苦労したもの2位:液体洗剤
意外にも苦労したのがキッチンや掃除で使う液体洗剤でした。というのも、酸素系と塩素系が混ざると有毒ガスが発生するので液性の確認に注意が必要なこと、漂白剤など強い洗剤も原液のまま流すと排水管を傷めるので水で流しながら薄めることなど、それぞれの取り扱いに十分な配慮が必要あったからです。
結局は心配で自宅に持ち帰って使うことにしたのですが、すべてを使いきるまでに約1年もかかり、なにより洗剤のストック置き場がいっぱいでストレスを感じることとなりました。