香川県高松市にある実家をあき家のまま25年間、管理し続けたタレントの松本明子さん。トータルでかかったコストは約1800万円! ここでは、松本さんの実体験から、実家じまいを“先送り”してはいけないと感じた3つのエピソードを教えてもらいました。

松本明子さん
「時間とお金はかかったけれど、後悔のない『実家じまい』ができました」と話す、松本明子さん
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コストはかさみ続け、家は劣化していく

松本明子さんの実家

「納得のいく実家じまいができましたけど、トータルでは大赤字」と松本さんは語りますが、実家を壊すことなく売却できたのは、お金をかけてきたからこそ。ただ、早めに実家じまいを始めていれば、年間38万5600円ほどかかっていた光熱費などの維持管理費は抑えられていたのも事実。

また、家は経年劣化していきます。古くなればなるほど、修繕費はかかるのです。

「実家は残すものと、漠然と思っていて、なかなか決断できなかったのは反省点ですね」(松本明子さん、以下同)

●松本さんがかけていた実家の維持費(年間)

固定資産税…8万円
電気代(母屋)…3800円×12か月=4万5600円
電気代(離れ)…2900円×12か月=3万4800円
水道代…2100円×12か月=2万5200円
火災保険…10万円
庭の手入れ(シルバー人材センターに依頼)…5万円×2回=10万円
合計…38万5600円

電気代や水道代は、部屋を片づけるときのために止めずにおいたそう。庭の手入れを怠ると近隣からのクレームにつながるので、手入れ代は欠かせない出費。

自分の体力があるうちにやらないとしんどい!

松本さんが痛感しているのが、「実家じまいは体が動くうちにやらないと無理!」ということ。東京―高松を何度も往復したり、健康ランドに泊まり込んで家財処分をしたり。深夜まで片づけをして、早朝に高松を出て、10時半に東京で仕事、なんて日もあったそう。

「ギリギリ間に合うかドキドキで、体はヘロヘロ。今の年齢で同じことをやろうと思ってもできないです。50代が実家との向き合い方を考えるターニングポイントなのかもしれません」