年齢とともに体調の変化を感じ、これまでの家事のやり方を変える人もいます。人間ドックで病気が発覚した後、自分の体調を最優先に考えるようになったと教えてくれたのは、整理収納アドバイザーでクリンネスト1級の資格を持ち、ブログ「まめ's HOME」の管理人・まめ嫁さん(52歳)。自身の体調を最優先に考え、これまで30年近く続けてきた家事のスタイルをガラリと変えました。がんばるのをやめたら生活の質が上がったという、ラク家事のコツを紹介します。

オカメインコ
まめ嫁さんが飼っているオカメインコが癒しに
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50代で急激な体調不良に。更年期かと思いきや、じつは…

50代に差しかかった頃、なんだか毎日体調が悪い日が続いていました。少し動いただけで疲れてしまって1日中ずっとソファに座っていることも多く、最低限の家事をこなすので精一杯。まわりから更年期の話を聞いていたので、てっきり私自身も更年期だと思い込んでいました。

ただ、ちょうどその頃、1年に1度受けている人間ドックでいろいろな項目が再検査となりました。

お医者さんから「女性の方は甲状腺の病気がある人も多いので、念のためこちらも調べておきましょう」と言われたので検査をしたら橋本病(慢性甲状腺炎)だとわかりました。やる気が出ないのも、ひどく疲れてしまうのも、気分が沈んでどうにもならないのも、今までのように家事をすることができないのも、今までのように精力的に動けないのも、集中力が著しく落ちたのも、これらすべて単純な加齢や自分自身のモチベーションが原因ではなく、病気によるものだったのです。

暮らしを無理なくスムーズにまわすラク家事6つ

らく家事

病気が発覚するまではこれまでの自分やまわりのだれかと比べては、「できない自分が悪いのではないか」と自分を責めてしまっていたので、病気が発覚して落ち込むことはありませんでした。むしろ気持ちが軽くなったくらい。

「病気ならば仕方ない」と割りきり、気持ちをきり替えて気づいたのは、過去の自分や周りのだれかと同じようにできなくてもなにも問題はないということでした。

自分をいちばんに考え、気持ちいいと思える範囲で家事をするようにシフトしました。

今の自分が、もしくは少し先の(未来の)自分が少しでもラクをできるように行動しています。

ラク家事1:換気扇掃除はフィルター交換だけにする

フィルター交換

換気扇は汚れがたまりやすいのに、掃除はかなり重労働。そこで、フィルターをはって交換するだけにしました。2~3か月に一度フィルターをはり替えるだけなので、換気扇掃除の負担がかなり軽減されました。

ただ、最近フィルターを2~3か月はり続けていると、のりの跡が残る可能性があると聞いたので、メーカーに問い合わせてみたら1か月での交換が好ましいとのことでした。のりではりつけるタイプではなく、磁石で取りつけるタイプならどうだろうと、今検証中です。そんな感じに、日々効率的にできることは模索中です。

ラク家事2:床掃除はロボット掃除機に頼る

ルンバ

床掃除をすべて自分で行うのをやめ、掃除にかかる時間と負担が減りました。気になる箇所は自分で掃除機をかけ、残りはロボット掃除機「ルンバ」にお願いしています。

じつはキッチンなどの狭いところはルンバに任せたほうがきれいになるので、とても助かっています。

ラク家事3:下ごしらえをした食材を冷凍・冷蔵しておく

冷蔵庫から食材を出す

私も夫も、いろいろな種類を少しずつ食べられる定食スタイルが好み。時間と気力があるときには料理に時間を割くほうですが、どうしてもやる気が出ないときもあります。こういうときのため、野菜を使うときに多めに切って冷凍しておいたり、肉や魚を塩麹やタマネギ麹に漬け込んでおいたり、定期的に料理の下ごしらえを貯金のように少しずつためています。

わざわざ料理のつくりおきをするのは手間がかかりますが、この程度であればそんなに苦ではなく料理の下ごしらえができて、後々ラクになります。