都心のタワマン生活から、自然豊かな沖縄での多拠点生活を始めたやましたひでこさん。「今の自分」にとって快適な環境を自由に選ぶやましたさんから、年齢を重ねても身軽でいられるヒントを伺いました。

沖縄に住まいを構えたやましたひでこさん
沖縄に住まいを構えたやましたひでこさん
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ものを手放して、縛られていた役割から自由に!

夫の故郷である石川県と、都心のタワーマンションなどの多拠点生活を送っていたやましたさんが、新しい住まいとして選んだのは沖縄。低層階のベランダからは大きな公園の緑を望む、自然にあふれた場所です。

「断捨離って、断って、捨てて、離れていくということ。でも、いちばん断ちがたいのが家や土地、家族。だれもがそれらに守られているつもりで、じつは縛られて生きているんです。意図的ならいいけど、私はそこにしがみついていたくはないと、これまでとは違う環境を選びました」(やましたさん、以下同)

東京で暮らしていたタワーマンション高層階の部屋。
東京で暮らしていたタワーマンション高層階の部屋。広さは150平米ほど

住まいを変えるのはハードルが高いですが、身の回りのものを見直すだけでも、縛られていた役割から自由になれる効果があるそう。いらないものをそぎ落としていくことは、意思決定をするトレーニングでもあります。

「当たり前」と思っていた、ものや環境を見直し、自分らしい人生を過ごすための第一歩を踏み出しましょう。

身軽に暮らすために大切にしている住まいの8ルール

沖縄の新居は、すっきりと片づきながらも、無垢材の家具で温かみがあって落ち着く雰囲気。身の回りを快適にするために実践している工夫を伺いました。

●1:洋服は「失敗した」と思ったらすぐ手放す

洋服収納

人前に立つ機会が多いやましたさん。その分、衣装も必要ですが、洋服は「出合い頭にパッと買う」ことが多いそう。

「私は、衝動買いは否定しません。買い物なんてどんなに慎重にしても失敗するもの。『失敗した』と思ったら、ぐずぐずこだわらず、すぐ手放します」

●2:家具はどこに引っ越しても似合う無垢材

「家具は“経年劣化”ではなく、年を経たことによる変化が味わいとなるかを重視しています」と語る、やましたさん宅の家具は温かみのある無垢材のものが中心。

「石川県の工房のものがお気に入り。どんな家にでも合うものを選びました」

●3:回遊型の間取りで、オンとオフの境目をなくす

回遊型の間取り

リビングの大きなダイニングテーブルは食事はもちろん、仕事の場にも。

「住まいにも人生にも、オンとオフの境目がないんです。この部屋も、境がなく動線を途切れさせない回遊型の間取りが気に入って。家具も、動きを妨げない配置にしています」

キッチン

キッチンはアイランド型。洗面室とつながっているので、ダイニングから家事スペースまで回遊できる。