将来的にお金が不足しそうな場合はどうするか?
すべての画像を見る(全2枚)こうして計算した結果、将来的にお金が足りないようであれば、不足分をどうカバーすればいいかを考えましょう。
まず、支出のなかで「減らせるお金」がないかを検討します。たとえば、ライフイベント費で減らせるものはないでしょうか。リフォーム費用や、子ども・孫のために使うお金に無駄がないかをチェックしましょう。
保険料の見直しも必須です。生命保険、医療保険、がん保険、年金保険、各保険につけた特約など、その保障が本当に必要かどうか考えましょう。子どもが独立していれば、高額保障の生命保険は必要ないでしょう。
そのほか、基本生活費となる固定費で節約できるものがないかを検討します。
「入ってくるお金」になにがあるか考えよう
次に「入ってくるお金」について考えていきます。第一は、なるべく長く働いて、公的年金以外の収入源をつくることが大切です。会社に勤務すれば、厚生年金に加入できるので、将来の年金受給額も増えます。
収入の面だけでなく、働くことで人と関われることも、ひとりになった人には大きなメリットです。「ひとりになったからこそ、社会との関わりがあったほういがいいので、そうした観点からもできるだけ長く仕事をしたほうがいいでしょう」と、曽根さんも指摘しています。
正社員ではなくパートやアルバイトの収入でも、生活費の足しにはなります。高齢化へと進む時代となり、年齢を重ねても働ける環境が整いつつあるのは追い風でしょう。
そのほかの方法として、曽根さんが提案するのは「所有しているものを換金する」ことです。家が広ければ売却して、ひとり暮らしに適した家に買い替えることで売却代金を手元に残せます。ひとりになれば多くの物を残す必要はないかもしれません。終活の一環として、自分が不安なく快適に生活できるように換金して生活に活かすことを考えてもいいでしょう。
『2025年版[図解]身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社刊)では、おひとり様になったとき、知っておきたいお金のことについてわかりやすく解説しています。