私たちの暮らしに欠かせない電気がいつも安定して使えるのは、“バランスを考えて電気がつくられている”からってご存知ですか? そんな電気について、タレントの坂下千里子さんと一緒に考えてみました。
毎日の暮らしに欠かせない電気
坂下千里子さんの毎日は、電気に支えられています。
「お弁当や朝食づくりに、朝から電子レンジをフル稼働。長女も長男も10代で食べ盛りなので、いつでもすぐに食べられるようなチンするだけの食事もつくり置きしています。わが家は1日3回も洗濯機を回すし、乾かすのも乾燥機頼りだから、家電がないと家事が立ちゆきません」
家事だけでなく、仕事や自分時間でも欠かせないのが電化製品です。
「ニュース番組に出演しているので、勉強のため移動中はよくタブレット端末でニュースをチェックしています。美容家電では、頭皮をマッサージする電気ブラシが最近のお気に入り。どちらもいつでも使えるように充電してスタンバイしています」
また、坂下さんのお子さんたちも成長とともに夜遅くまで起きていることが増え、各自の部屋で過ごす時間が長くなったそう。その分、電気の使用量も増えています。
仕事前のヘアメイクでもドライヤーは必需品。「私はたくさんの電気に支えられていますね」
タブレット端末は仕事の資料を読むときや、動画を見て楽しむのに活用。「スマホと並んで欠かせないアイテムです」
仕組みを知るとおもしろい電気のこと
電気の使用量は、1日のなかで時間帯によって変動するので、それに合わせて電気をつくる必要があります。
「電気は私たちの暮らしを支える大切なライフラインですが、電気はガスや水道と違って、ためておくことができないそうです。もしも電気の使用量が多くなって、つくる量がたりなくなったら…。大規模な停電になり、私たちの暮らしも大変なことになりそうですね」と、心配する坂下さん。
そこで、みんなの暮らしを守るために電力会社では、バランスを考えて電気をつくっています。それが「S+3E」(後述参照)の観点に基づいたエネルギーミックス。
電気をつくる方法は、おもに火力発電、再生可能エネルギー、原子力発電の3つがあり、それぞれの「いいとこどり」をしたエネルギーミックスによって、いかなるときでも安定した電力の供給を実現しています。
日本はいつでも当たり前に電気が使えますが、課題もあります。そのひとつがエネルギー自給率の問題。日本の自給率は13.3%と先進国のなかでもとりわけ低いです。その理由は、日本の電気の約7割を火力発電に頼っていて、火力発電で使う燃料の9割以上を海外から輸入しているから。このほか、近年の世界情勢の悪化で燃料価格が高騰したり、CO₂排出量の問題なども指摘されています。
これからも電気を使い続けていくために
ニュース番組のお仕事で、以前からエネルギーについて関心をもっていた坂下さん。今回、あらためて日本のエネルギー自給率の低さを知り、驚いたそう。
「エネルギー資源に乏しい日本だから、電気はいろいろな発電方法をバランスよく組み合わせるのが大事だということを忘れてはいけませんね。子どもたちは電気をつけっぱなしにすることも多いので(笑)、電気の大切さを伝えていくためにもまずは親である私が、電気について理解しなくては。これからも変わらずに電気を使い続けていくために、ひとりひとりが考えていきたい課題ですね」
いつでも電気が使える理由とは?
毎日、当たり前のように電気が使える暮らし。そんな暮らしが送れている理由を見てみましょう。
●理由その1:安全性の土台と3つの視点から電気をつくっている
安全性(Safety)を大前提に、安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、 環境適合(Environment)を実現する「S+3E」。エネルギー資源に乏しい日本は、この観点から多様なエネルギー源をミックスして電気を供給することが大事です。
●理由その2:火力、再生可能エネルギー、原子力の3つを組み合わせている
発電方法はおもに下記の3つ。それぞれの長所を生かしながら電気がつくられています。安定供給のためには発電方法をバランスよく組み合わせることが大事ですが、現在、日本は電気の約7割を火力発電で賄っています。
・火力発電(LNG、石灰など)
多くの電気をつくることができ、消費量に応じて発電量が調整しやすい反面、発電時にCO₂を排出するほか、燃料の大部分を輸入に頼る必要が。
・再生可能エネルギー(水力、太陽光、風力など)
発電時にCO₂を排出せず、国内にある自然エネルギーから電気をつくれる一方、発電量が季節や天候に左右されるため供給が不安定に。
・原子力発電
発電時にCO₂を排出せず、少ない燃料でたくさんの電気を安定的につくることが可能。その一方で、放射性物質の適正な管理が必要に。
当たり前のように電気が使える私たちの暮らし。それを維持し続けるためにも、大切に使う意識をもっておきたいですよね。この記事をきっかけに、暮らしのなかの電気の使い方、一度見直してみませんか?
協力/電気事業連合会 https://www.fepc.or.jp/