もしも子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、祖父母の立場からできることはなんでしょうか。脳科学にのっとった“孫育て”を実践中である脳科学者の黒川伊保子さんに、脳に優しい子どもとの接し方を聞きました。

不登校
※写真はイメージです
すべての画像を見る(全2枚)

孫が「学校に行かない」と言い出したら

ある日、孫が「学校に行かない」と言い始めたら、祖父母の立場としては、「あわてない、さわがない」が原則。

学校に行きたくない原因は様々なので、それによって対処法は違うけれど、けっして欠かしてはならないことは、「行きたくない気持ち」を受け止めること。

優等生だった方には思いもよらないかもしれないけれど、学校なんて、時々行きたくなくなるもの。そして、「学校は行かなくてはならないもの」じゃなく、本来「子どもたちのために用意された、未来を拓く魔法の扉」です。

この2つを、祖父母世代は腹に落としたほうがいいです。孫が「学校に行きたくない」と言ったとき、「学校には行かなきゃだめよ」と騒ぐのはNG。登校につまずいた子にとって、逃れられない責務として、かれこれ10年以上も学校に通うなんて、そりゃ過酷すぎます。

「これは権利で、たまには放棄していい」、そう思いつつも、なんとなく毎日通って卒業式…というのが気がラクなのではないかしら。祖父母は、そんなふうに振る舞ったらいいと思います。