病気になる前に備えておくといいこと
いざというときに備えて、健康なうちに調べておいたり、見直しておいたりするといいことを紹介します。
●使える社会保障制度を確認
→申請主義なので、手続きしなければ利用できない。
健康保険の付加給付や傷病手当金、障害年金などの制度は先に触れたとおりですが、これらの制度はいずれも「申請主義」。自分で申請しないと給付されません。病気になる前に、制度や手続きの方法を知っておくと、いざというときの申請がスムーズです。また、病気により退職する可能性がある場合は、雇用保険の受給制度も調べておくとよいでしょう。
●預貯金の整理
→できれば医療費は別立てにしておく。
治療にお金がかかるようになると、「家族の大切なお金を目減りさせてしまった」と罪悪感を抱く人も少なくありません。あらかじめ医療費を別立てにしておくと、同じ費用がかかっても「目減りした」と思わずに、「備えていた費用でまかなえた」と気分がラクになります。家族で話し合って医療費を独立させてプールしておくと安心です。
●生命保険の見直し
→治療法の進歩で適用されないことも。
少し前の医療保険には、「通院3日目から」「入院したら」といった条件がついているものが多くありますが、現在では治療が進歩して、抗がん剤の投与が飲み薬のみで通院すら不要な場合も。保障内容をチェックし、加入する保険を見直すことも重要です。また、一時金は用途を限定せず、一度にまとまった金額が支払われるタイプは気持ちに余裕が生まれます。
<医療費に不安がある場合、病院の医療ソーシャルワーカーやがん相談支援センターへ>
支払いに不安がある場合も、まずは病院の医療ソーシャルワーカーやがん相談支援センターへ。病院によっては分割での支払いにしてくれたり、入院費用が抑えられる方法を考えてくれることも。公的な貸付制度などもあるので、支払えなくなる前に相談してみましょう。