映画『碁盤斬り』で、復讐に燃える主人公を演じた草なぎ剛さん。自身も「今の自分の顔がいちばん好き」と話すとおり、年を重ねるごとに深みを増す、草なぎさんの魅力に迫りました。

草なぎ剛さん
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草なぎ剛さんインタビュー。「僕自身も味わいのある“ヴィンテージ”になりたい」

「僕ね、生まれてからいちばん、今の顔が好き。自分で言うのもなんだけど、年齢を重ねて味が出てきたっていうか。僕はデニムもギターも枯れた感じのヴィンテージが好きだし、最終的には自分もそうなりたい。そういう意味では、いい方向に進んでるんじゃない? と、今回の映画で手応えを感じたかな」

映画『碁盤斬り』を観た感想を、そう語ってくれた草なぎ剛さん。スクリーンに映る鋭い表情と静かなたたずまいは、まさに経験を重ねた今だからこそ、にじみ出るものかもしれません。

演じているのは、身に覚えのない罪を着せられ、故郷を追われて娘と江戸の長屋で暮らす、実直な人柄の柳田格之進。ある日、冤罪(えんざい)事件の真相を知らされた格之進は、事件を仕組んだ黒幕への敵討ちを決意します。

「僕は正直、格之進を演じながら、すごく腹が立ってたの。かわいい娘を苦しめてまで復讐(ふくしゅう)ようとするなんて、無責任にもほどがあるだろうと思って。だから格之進の気持ちにはまったく共感できないんだけど、やっぱりすてきな役にしたいとは思うから。今の時代にはない、古きよき美徳のようなものを感じながら演じていました」