EXILEのボーカリストのみならず、俳優としても活躍を続けているTAKAHIROさん。5月10日から、単独初主演の映画『僕に、会いたかった』が公開されます。
TAKAHIROさんが演じているのは、島で暮らす漁師・池田徹。かつてはすご腕の漁師だったが、嵐に遭遇し記憶喪失に。失った過去と現実との間で葛藤する彼を、島の人々が優しく見守るというヒューマンドラマです。
「今までの自分を超えられるような役柄に出会えた」と話すTAKAHIROさんのインタビューをお届けします。
映画『僕に、会いたかった』TAKAHIROさんインタビュー
●漁師さんの姿に近づきたくて、ひげを生やして無造作ヘアに
「もともと錦織監督が生み出す情緒ある作品が大好きだったこともあり、『ぜひやらせてください』とお願いしました。じつは、お話をいただいた時点では“漁師さんの役”ぐらいしか聞かされていなくて(笑)。記憶を失っているということもあり、セリフが極端に少ないので、見た目の役づくりにはこだわりました」
その言葉どおり、ひげを生やして無造作ヘアでたたずむ徹の姿は「これがTAKAHIROさん?」と驚いてしまうほどの変身ぶり。
「実際に島で生活する漁師さんのいでたちに近づきたくて、ひげを生やすことは僕から提案しました。それも、見た目にこだわらない自然体な雰囲気を出したくて、“無精ひげ”がいいんじゃないかと。髪型も、衣装合わせの段階ではコテで巻いていかにもスタイリングした感じだったんですが、寝起きのまま海に出て行く漁師さんのようにしたくて、自分から『パーマかけてきます』と提案したんです」
●撮影のあき時間は、釣りばかりしていました
作品のなかで徹と周囲の人々をつなぐしかけにもなっているのが“釣り”。じつはTAKAHIROさん自身も、大の釣り好きです。
「ロケで訪れた島のように、僕の故郷の長崎も、海に恵まれた場所。小さな頃から休みの日には、家族みんなでお弁当を持って釣りに出かけていたんですよ。そんな原体験もあって、撮影のあき時間も、釣りばかりしていました。現場のかなり近くでやったりもしたので、道具を扱う音が音声さんのじゃまにならないようにと気を使いつつ…。釣った魚は宿でお刺身や煮つけにしてもらって、キャストやスタッフで食べました。それこそ、昔から家族がやっていたのを見ていたので、三枚におろすぐらいなら釣った魚をさばくこともできます。まあ、上手にできる自信はありませんが(笑)」
ESSE6月号では、さらにアルバイト時代の思い出や、卵焼きをおいしく焼くコツなど、プライベートについても語ってくれました。優しい人柄で多くの人を魅了し続けるTAKAHIROさん。表現者としての感性の美しさと幅広さを、映画でも見せてくれそうです。
【TAKAHIROさん】
1984年生まれ、長崎県出身。2006年にボーカリストとしてEXILEに加入。俳優としても出演作多数。単独初主演映画『僕に、会いたかった』が5月10日公開