1年半ほど前に、東京から八ヶ岳山麓の森に移り住んだ作家の小川糸さん(50歳)。庭仕事などに時間を取られるようになった分、普段の家事をシンプルにして、上手に時間を使っています。柔軟な発想で編み出した工夫とアイデアを教えてもらいました。
小川糸さんの「無理をしない家事」の工夫4つ
すべての画像を見る(全5枚)標高1600メートルの、山の中。コロナ禍に当時住んでいたベルリンを離れ日本に帰国した小川糸さんは、1年半ほど前、この地に建てた山小屋に、愛犬のゆりねと移り住みました。
天気が変わりやすい、お店が近くにないなど、山の暮らしはそれまでとはなにもかも勝手が違います。毎日の執筆に加え、庭仕事や冬支度などにも時間をとられるように。使う道具や頻度を見直し、時間と気持ちに余裕を持って暮らせるようにと考えた、4つの「家事のシンプル化」アイデアをご紹介します。
●1:掃除はできるだけ電化製品を使わない
都会とは違って、森での暮らしは電化製品が故障してもすぐに修理できるわけではありません。そうしたリスクを想定して、掃除には主にほうきとモップを使用。気づいたときにさっと手取れる手軽さも魅力です。よくしなって細かいちりも取りやすい松本箒(まつもとほうき)を愛用。
「玄関の土間だけは、スティック掃除機を使っています」(小川さん、以下同)
●2:大きなタオルを使わず薄いリネン素材を
東京で暮らしていたときと変わらず、洗濯は5日に一度ほど。洗濯物の量を減らすため、かさばるバスタオルではなく、スポーツタオルサイズのリネン製のものを愛用しています。
「ベルリンに暮らしていたころ、現地の雑貨店で買ったもの。薄手のワッフル地なので乾きやすいです。一度ではなく、数回使ってから洗濯することもあります」