この春、引っ越したり新生活を始める人も多いのでは。家族の構成が変わると、冷蔵庫に必要な大きさや機能も変わってきます。
「じつは春と秋は、冷蔵庫がもっともお買い得になる時期です」と話すのは、冷蔵庫収納家の福田かずみさん。
後悔しないための冷蔵庫選びについて、詳しく伺いました。
冷蔵庫の適正量は家庭によってさまざまです!
冷蔵庫の適正量は千差万別。
たとえば、ちょこちょこスーパーに買いものに行く人と、宅配などで一週間に一度まとめ買いをする人は、冷蔵庫に入っている食材の量が違います。
また、一人暮らしやご夫婦だったり、食べ盛りのお子さんがいるご家族では、食材の保存しておきたい量や消費するサイクルも異なります。
冷蔵庫の使いやすさも、暮らし方によってさまざま。
いちばんのポイントは、冷凍室と野菜室の使い方になります。
●冷蔵庫の基本の容量とは?
一般的な冷蔵庫は、メインの冷蔵室の下に、冷凍室と野菜室が配置されています。どちらが上にある方が使いやすいか、その容量も見極めたいですね。
容量については、大は小を兼ねることもありますが、4人家族でおおむね400L~500Lの冷蔵庫が推奨されています。
野菜室と冷凍室の容量については、それぞれ内寸(実際に入る量)が60L~70L前後。メーカーによって、野菜室の方が大きめ・冷凍室の方が大きめと特色が見られます(2019年発行の各社冷蔵庫総合カタログを参照)。
●「冷凍派」と「野菜派」で冷蔵庫の大きさや形を考える
では、どんな暮らし方だと、どのような冷蔵庫が使いやすいのでしょうか。
買い物の仕方で見ていきましょう。
毎日の買い物や料理に費やす時間、また食材の管理に気を配ることを思うと、冷凍食品は忙しい私たちの強い味方になっています。
たとえば、コストコなどの総合量販店で、一度に大量の食材を購入し賢く冷凍している方。
また、東京都内に次々にオープンしているフランスの冷凍食品専門店「ピカール」も話題を集めています。
野菜やお肉などの素材から、パンやパスタに煮込み料理、さらにはデザートまで。おしゃれな冷凍食品が大変多く、インターネットで手軽に注文ができるので活用している方も増えているように思います。
そんな方向けの冷蔵庫は、冷凍室の容量が大きいことに越したことはありませんが、同時に出し入れが頻繁になることも考えると、取り出しやすく、しまいやすい冷凍室が上のタイプの冷蔵庫がいいですね。
<野菜の宅配まとめ購入派>生協などの宅配で、野菜を定期的にまとめ買いをしているご家庭も多いですね。フレッシュな野菜をたくさん食べたい。そんな方は、野菜室の容量が多く、上段にある冷蔵庫がいいですね。
また、最近の野菜室は、2リットルのペットボトルや調味料を入れておける構造になっているものが多くなりました。
野菜室は、冷蔵室ではかさばってしまうストック品(粉もの等)の収納にも一役買ってくれています。野菜以外の食料品も上手に収められるといいですね。
●冷蔵庫の寿命は10年?
ところで、冷蔵庫の寿命は何年だと思いますか?
よく電化製品は、10年すると壊れると聞きますが、一概には言えないと思います。
ただ、壊れた場合、修理が可能な期間は10年です。と言いますのも、冷蔵庫の製造メーカーは、補修用部品の最低保有期間を、そのモデルの製造を終えてから9年と決められているからです。
(公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会「製造業表示規約」より)
冷蔵庫は、毎年モデルチェンジをしていますので、製造の年を含めて10年で、修理ができなくなる可能性があるということなのですね。
製造から10年を過ぎた冷蔵庫をお使いの場合は、そのあたりも参考に、新しい冷蔵庫の下見をしておくことをおすすめします。
●冷蔵庫がもっともお買い得になる時期があります!
冷蔵庫は、1年に2回ディスカウントされる季節があります。それは、「春」と「秋」!
メーカーによって、また機種によってそのタイミングは異なります。
新型のモデルが発売されると、1年前に製造された冷蔵庫は型落ちとなってしまいます。
そこで、新しい冷蔵庫が発売される頃が、もっともお買い得になるというわけなのです。
ともすると、半値近くまで値下がりしている冷蔵庫があったりします。
ご自分が気になる冷蔵庫が、春と秋のどちらのタイミングでモデルチェンンジをするのか、調べておくといいですね。
冷蔵庫は、電化製品のなかでも高価な買い物になります。
壊れてから、あわてて購入するのでは、あとから後悔してしまうかもしれません。
毎日あける冷蔵庫。今感じているよい点、使いづらい点を分析しながら、わが家の食生活にあった最良の冷蔵庫を見つけてください。