日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「なんとか修復しようと努力をしていた自分がかわいそうだった」と涙を浮かべる綾子さん(仮名・50代)。20年を超えるレスの夫婦生活は苦しい思い出ばかり。夫の職場不倫を止めようとしたら、愛人からの嫌がらせをされたお話です。

◆前回のお話はこちら!

早朝、自宅に来た怖い女の正体は…:セックスレス・綾子さんの場合4
社内で不倫する夫
社内で不倫する夫※写真はイメージです(以下同様)
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なにこれ、嫌がらせ?ピンクの箱のプレゼント

二人目の子どもを出産した直後、夫の二度目の浮気が発覚。相手は職場のB美で、高熱を出して寝込む妻子をほったらかし、仕事をさぼってデート。別れさせようと義理の両親が奔走するなか、愛人のB美が綾子さんの自宅に押しかけてきました。

●離婚回避は、自分ではなく子どものため

一度目も二度目も、夫の浮気は綾子さんの産後。「私が行為を拒否していたわけではないのですが、育児に必死でそういう雰囲気にはなりませんでした。ただ、産後の女性ってみんなそうなんじゃないかな…」と振り返る綾子さん。
義理の両親はとにかく「子どもたちのためにもなんとかやり直して!」と必死だったといいます。

「一度目の浮気相手のA子のとき、『別れる、別れる』って言いながら、結局コソコソ会ったりしていて、あれがけっこう堪えたんです。だから、もう二度は耐えられないという話をしたのですが、義理の両親が離婚回避するためならなんでもするというくらいの勢いで。夫は一人っ子だからか、親の言うことは絶対みたいな部分がありました。だから、離婚しないための苦肉の選択肢がいくつか挙げられて、そのうちの一つが夫の転職だったんです」

●愛人と別れるために会社を辞めることになった夫

職場不倫を止めさせるために、夫は義理の父が営む工務店へと転職することに。

「義理の父とそのお兄さんが二人で経営している小さなサッシ屋さんなんですが、従来の年収を維持する形で、私たちの生活へ影響が出ないように義父がいろいろ配慮してくれたんです。そこまでしてくれるなんてありがたいけれど、夫自身から夫婦関係を維持したいという強い気持ちは感じられず、不安は残りました。けれど、この時の私にとっては、この提案がベストだと思って、離婚はしないことにしました」

歓送迎会

夫は結局、不倫のことが社内の人にバレることもなく、ひっそり退職することに。表向きは「家業を継ぐことになった」とか調子いい話をしていたとか。