●お米やお肉は、その土地で生産されたものに限られる
すべての画像を見る(全4枚)前述したように、改正した部分のひとつに人気の返礼品のお肉とお米の制度改正がありました。加工品のうち熟成肉と精米について、原材料が当該地方団体と同じ都道府県内産であるものに限り返礼品として認める(地場産品基準の改正)とあるため、精米に関してそこまで影響はないと考えるのですが、影響が出るのは、切り落とし肉です。
これは、海外や区域外の自治体から購入した牛肉や豚肉などの肉を自治体で熟成後カットやスライスをしただけのお肉を詰めたものは返礼品にすることができないということです。つまりこの10月以降、返礼品として並んでいるカット肉やスライス肉は国内産かつその県内で生産されたものであることがわかります。
●海外産かもしれない加工品はチェックが必要?
では、ほかの加工品、たとえばハムやソーセージなどはいかがでしょうか?
認められると考える例として「区域内の事業者が区域外で生産された原材料を使用し、区域内で加工・品質保持を一元管理し、当該事業者の自社製品として販売しているもの」「区域外で生産された豚肉を、区域内で切断・調理・袋詰めしている豚肉加工品」としています。
つまり、ソーセージやベーコン、ハムの原材料は海外や区域外で生産されたものであっても、そこの自治体で加工、生産、パッケージしていればOKということです。加工されて、付加価値がついていればお肉の産地は問わないということなのです。
このことからもわかるように、すべてのお肉が国内産であるとは限らないため、気になる方は原材料もチェックすることをおすすめします。
●「おトク」「コスパ最強」「ドカ盛り」な返礼品が減る?
ふるさと納税といえば、「おトク!」というキーワードがよく見られると思います。これも改正されました。「適切な寄附先の選択を阻害するような表現」がNGということです。これは具体的には、「おトク」、「コスパ(コストパフォーマンス)最強」、「ドカ盛り」、「圧倒的なボリューム」、「おまけつき」、「セール」、「買う」、「購入」、「還元」などが考えられます。また、キャンペーンのような形態で、通常と比較して「必要寄附金額の引下げ」や「個数の増量」を行う旨もNGです。
●これから、ふるさと納税を「節約」に生かしたいなら…
そうなると、なんだかおトク感がない…? そう感じるかもしれません。でも、ふるさと納税の返礼品の選び方は、生活の助けにするか、プチぜいたくをするのか、お歳暮やクリスマスなどイベント用にするかのいずれかではないでしょうか。
どれの選び方でも好きなものを選べばいいので、もし生活のやりくりにつなげたい場合は、「ワケあり」「業務用」「数量限定」「期間限定」「補償〇個入り」これらのワードを検索に入れて選ぶといいでしょう。
値上げが続く中、やりくりの1つとしても人気のふるさと納税ですが、10月以降もすてきな返礼品がたくさんあり、年内まだ間に合うので、ぜひ応援したい自治体を見つけてみてくださいね。