日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「問題を先送りにし続けた結果です」と後悔を吐露するのは主婦の里奈さん(仮名・40代)。交際中から女の影がちらつきながらも、結婚に踏みきった理由とは? 真剣に離婚も考えたというレスとの長い戦いを話していただきました。
疑念半分、一か八かで結婚しました!
都心の閑静な住宅街にたたずむ一軒家。もうすぐ還暦を迎える夫と専業主婦の里奈さんの間には子どもはおらず、夫婦二人暮らし。一見するととても仲のいい夫婦のように見えますが、じつは結婚した当初から、ずっと頭の片隅に「離婚」の二文字がちらついていたといいます。その理由は、夫の女性問題でした。
●10年以上モヤつくことになった結婚の始まり
すべての画像を見る(全4枚)「夫も私も30歳を過ぎてからの遅い結婚でした。父親の仕事の関係で海外生活が長く、“帰国子女”といえば聞こえはいいですが、本音はなかなか日本での暮らしになじめず。就職もうまくいきませんでした。そんなときに、大学のサークル仲間に紹介される形で知り合ったのが今の夫です。見た目はすごくハンサムだったので『おつき合いしている人はいないのですか?』と自分から聞いてみたら、『海外での仕事が多い関係で出会いが少ないし、いいなと思う人がいても、赴任が決まるとお別れという状況になってしまって…』というのが最初の会話でした」と振り返る里奈さん。
エネルギー系の会社でエンジニアをする夫の赴任先は、たしかに危険な地域が多め。でも、里奈さん自身は、日本よりもむしろ海外での生活のほうが性に合っていると考えていました。
「向こうは私の7つ上なので、もう30代後半。親からも結婚を急かされていたようです。私が『海外生活に抵抗がない』と話したら、すぐに結婚を前提とした交際を申し込まれました。
それから半年が過ぎたころ、次の赴任が決まったタイミングでプロポーズをされたのですが、正直うれしい気持ちが半分、本当に私のことが好きなのかな?という疑念半分でしたね」
このモヤモヤした疑念を解決させないまま入籍してしまったことで、のちのち離婚問題にまで発展してしまいます。
●だれかと私の間を行ったり来たりしている様子に気づいていたけど…
交際からトントン拍子に結婚話が進んで幸せな時期でしたね! と言うと、「いいえ」と表情を曇らせる里奈さん。
「おそらく当時から二股をかけられていたんじゃないかなと思っています。調べたわけじゃないし、証拠をつかんでいたわけではないのですが…。私と一緒にいないとき、夫がどこでなにをしているのか、ずっと怪しくて。なんとなく、私以外にだれかつき合っている女性がいるんじゃないかなと感じていました」
結婚前なら、まだ引き返せるタイミングだったのではないですか? と聞くと、「あれはギャンブルスタートでした」と笑いながら話す里奈さん。
「私自身も、30歳の大台に乗ってしまって、早く結婚して親を安心させたいという魂胆もあったし。向こうに浮気ぐせがあったとしても、結婚すれば落ち着くかもしれない。正妻がいれば、相手の女性もあきらめるかもしれない。海外赴任するし、自然消滅するかもしれない。全部自分に都合がいい方向にばかり考えて、ある意味、賭けで結婚したところがあります」