年齢とともに革製の重いカバンや、生地の厚いコートなどを身につけることに負担を感じる…という人も多いもの。50代から始めた日々の着こなしを紹介するブログが話題を集め、コーディネートの著書やコラボ服を発表する金子敦子さんも、60歳を迎えて、ますます身につけるものの「軽さ」の重要性を実感していると話します。

金子さんのライフスタイル本『ヤッホー!60歳』(扶桑社刊)から、アイテム選びのコツとお気に入りのスタイルを抜粋してご紹介します。

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登山や自転車をきっかけに「軽さ」の大事さを実感

自転車に乗る金子敦子さん
金子敦子さん
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3年前、仕事で山に登ることになったのをきっかけに、10年ぶりに趣味の登山を再開。それにつれて、身につけるものが大きく変化しました。

山を歩くときは身につけているものが重いとその分疲れやすくなるので、軽さは重要。より軽いものを探すうちに「ウルトラライト」という、装備を軽量化する登山スタイルがあることを知りました。従来の製品より生地が薄く、構造がシンプルなので軽い「ウルトラライト」のウエアやザックは、丈夫で、デザイン性が高いものも多数。好きなものを使っていると気分がいいし、なにより体がラクで、以前より登山が楽しめるようになりました。

●服や小物は重さを量って1gでも軽いものを

森の中の女性

次第に「普段、身につけるものも1gでも軽くしたい」と思うように。持ちものの重さを1つずつ量って、重いコートやニットは手放しました。服や小物が軽くなったら、動きやすくて体が喜んでいるのがわかるし、足取りも軽い! 気持ちまで軽くなり、モヤモヤもみるみるうちに晴れたんです。

軽い服や小物を選ぶときに気をつけているのは素材選び。薄いと安っぽく見えるものもあるので要注意。おすすめは肌ざわりがよく、上品なつやが魅力のシルクですが、高価で繊細というデメリットも。日常使いしやすいコットンなら、静岡県西部の遠州地方でつくられる遠州織のひとつ「コードレーン」が驚くほど軽やかで気に入っています。発色がよく、はき心地抜群の山用パンツなど、普段の服に合わせやすいアウトドアウエアも増えているので、取り入れてみるのもひとつの手です。