さまざまなものが値上がりする厳しい状況が続いているため、暮らしの中のムダはできる限り省いていきたいもの。そこで、野菜の鮮度を保ち、家庭内の食品ロスを減らす工夫を、料理家の沼津りえさんに教えてもらいました。おすすめの料理と時短のコツも必見! また、最近では遠い国からも新鮮な状態のまま、野菜や果物が私たちの食卓に届くようになりました。新鮮なまま運ぶための空気の秘密もご紹介します。記事最後に抽選でプレゼントがもらえるアンケートもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

節約や食品ロスの回避にも!「野菜や果物を長持ちさせるテク」

野菜

スーパーなどで購入した野菜や果物。食べるタイミングでは鮮度が落ちていると感じたり、食べきれずに結局腐らせてしまった…ということも少なくないはず。

●野菜や果物が老化していく原因。じつは「呼吸」にあった!

呼吸

じつは果物、野菜、花といった青果物が傷む原因は、「呼吸」が大きく関係しています。青果物も人間と同じで生きているため、酸素を吸収して、二酸化炭素と水、熱を排出。収穫されたあともこの呼吸は続くので、青果物はどんどん熟成・老化していってしまうのです。

●野菜や果物を長持ちさせる保存テク

野菜や果物の鮮度を保つのに、冷蔵庫に入れて温度を低くするというのも効果的ですが、さらに長持ちさせるためには、「呼吸」を抑えることが重要。ここでは、料理研究家の沼津りえさんに、青果物を長持ちさせ、食品ロスの削減や節約にもつながるコツを教えてもらいました。

<モヤシ⇒保存容器で「水漬け」に>

モヤシ

価格が安く、料理のかさ増しにもなるモヤシ。ただし傷みやすく、また一度に一袋を使い切るのも意外と難しい食材です。

モヤシは買ってきたらさっと水洗いし、水の入った保存容器中に入れる“水漬け”に。ひげ根をとらずに、そのまま入れてしまってOKです。これだけで1週間は真っ白でシャキシャキの状態を保ったまま、最後まで使い切ることができます。水漬けをする場合、中の水は2~3日に1度は換えましょう。

モヤシを水漬けにして保存容器に入れておけば、お味噌汁用にひとつまみ、肉野菜炒めの具材にと、使いたい分量だけを取り出せるので、便利ですよ」(沼津さん)

<トマト⇒丸ごと冷凍>

トマト

トマトは、安売りをパックで大量買いすることも多いのではないでしょうか。

トマトは、完熟状態のものをそのまま冷凍すれば、呼吸のスピードが遅くなって長持ちし、さらに甘味が増します。冷凍庫の中に入れるとカチカチになると思いがちですが、トマトを始めとした野菜類は水分が多いので、硬くなりすぎません。

また冷凍したトマトを水で洗うと、それだけで皮がさっとむけるので、調理の時短にもなりますよ

パスタ

「冷凍したトマトをざく切りにし、パスタの具材にしてもいいですよね。大きいトマトもおすすめですが、プチトマトもパックごと冷凍しておき、少しずつ使えば、最後までおいしく食べ切ることができます」

<アボカド⇒レモン汁をぬる、丸ごと冷凍>

アボカド

「アボカドは半分にカットした場合、切った部分から痛みや変色が起こりやすいので、私の場合は切り口にレモン汁をつけて酸化を防ぎ、さらにサランラップをぴったりと巻いて、アボカドが呼吸する速度を抑えています。スーパーで完熟しているものを買った場合は、そのまま冷凍庫に入れておいても。水でさっと洗えばすぐに使えますし、完熟しているものを使ったほうがおいしい、アボカドソースなどをつくるときに便利です」

おいしく新鮮なものが買えるようになったアボカド。その裏にあった秘密とは…?

スーパー

先ほど家庭での保存方法を紹介したアボカドはとくに熟しやすい果物ですが、近年スーパーでもおいしく新鮮なものを手軽に買うことができるようになりました。

これまでは、海外からの輸送には日数がかかるため、輸送中や到着時に鮮度が落ちてしまうことも。腐った青果物は廃棄せざるを得ないのも大きな問題でした。

そんなアボカドやバナナといった、熟しやすい青果物を輸送する際にもカギになるのが、「呼吸」を抑制することなんだとか。

●「空気」の成分をコントロールし、遠隔地から野菜や果物を運ぶ

コンテナ

船で運びこまれてくる野菜や果物は、「コンテナ」と呼ばれる輸送用ボックスに入れられています。そのコンテナの内部の温度を低く保つことで、青果物の呼吸を抑えていますが、長距離かつ大量輸送の場合は、通常の技術では不十分な場合も。

新鮮な状態を長く保ちながら野菜や果物を運ぶには、コンテナ内の酸素や二酸化炭素といった空気の成分をコントロールし、青果物の呼吸を抑制するために最適な空気にすることが重要になってきます。じつは、エアコンや空気清浄機で知られる空調メーカー・ダイキンが、「DAIKIN Active CA(CA:空気質調整)」という技術を開発し、遠く離れた収穫地から鮮度を保って青果物を運ぶことに役立っているんだとか。

●完熟しやすい青果物が1.5倍から2倍長持ち

Active CA開発チーム・営業担当の武内隆弘さん
Active CA営業担当の武内隆弘さん

「ダイキンは、野菜や果物を運ぶコンテナ内の空気に着目しました。DAIKIN Active CA(以下・Active CA)は2015年から本格的な使用が始まり、今では世界各国から日本への食料輸送にも使われています。

野菜や果物の呼吸を抑えるために、コンテナの中の温度だけでなく、酸素と二酸化炭素の濃度をコントロールすることで、野菜や果物を遠くまで運べる空気を実現しました。

とくに収穫後に呼吸量が増え、熟成が早まってしまうアボカドやバナナの輸送に役立っています。Active CAを導入する前に比べると、鮮度が維持され、野菜や果物の日持ち期間が1.5~2倍に延び、より遠い国からも運べるように。たとえばアボカドは、この技術を搭載したコンテナで運ぶことで、南米のペルーで収穫されてからインドまで鮮度を保ったまま、最大50日間の輸送にも耐えられるようになりました」とダイキン Active CA営業担当の武内さん。

●私たちの食生活がさらに豊かに

アボカド

最近スーパーで見かけることの増えたアボカドも、その裏側にダイキンがいたとは驚きです。この空気の技術により、今後はこんな果物もより身近になる可能性があるのだとか。

「日本国内ではフレッシュな状態で食べる機会が少ないブルーベリー。じつは北米やペルーなどで多くつくられています。アボカドやバナナに比べると、収穫後、劇的に熟していく果物ではないのですが、輸送中にカビが生えやすいのが難点でした。これもActive CAの空調技術を導入してカビを生えにくくすることができ、長期の大量輸送が可能に。今後は、日本でも新鮮なものを食べられる機会が増えていくのではないかと思っています」(武内さん)

●「空気の技術」で、世界中に新鮮な食べ物を届ける可能性を増やしている

女性

そんなActive CAは世界中で使われ、食料輸送の市場拡大の可能性を広げている空調技術なのだとか。

「先ほどのブルーベリーも、ヨーロッパや北米大陸ではActive CAの導入ですっかりポピュラーな果物となりました。さらに、台湾で生産されているカスタードアップルという果物。収穫後にすぐ熟してしまうので、そのほとんどが台湾で消費され、輸出が難しいとされてきました。

ここにダイキンが、台湾の大学に共同プロジェクトとして参画。Active CAでカスタードアップルの呼吸の速度を抑えた結果、台湾からマレーシア、中東、北米といった遠距離にまで運べるようになりました」(武内さん)

エアコンや空気清浄機など普段の私たちの暮らしの中で使われる家電だけではなく、青果物の鮮度を維持する技術も開発しているダイキン。

「DAIKIN Active CA」技術によって新たな市場が広がるとともに、世界的な問題でもある食品ロスを減らすことが期待できます。その根底には、人間の暮らしや地球環境、そして「空気の可能性」への思いがありました。

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