●子ども自身の“性器タッチ”は悪いことではない

──男女のからだの違いなど、教える内容はどのようにステップアップすべきでしょうか?

子ども
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北山先生:私が園長を務める幼稚園では、例年5歳児クラスで触れ合いのすばらしさや、からだの成長、性器の名称などを伝える時間を設けています。でも“何歳だから”と線引きせずに、子どもが興味を持った瞬間がいちばんいいタイミングになります。「赤ちゃんってどうやってできるの?」、「男の子と女の子ってなんで違うの?」など、子どもに疑問が生まれたときに向き合って話をしてあげてください。

年齢別の目安としては、国際的な性教育の指針となっている、ユネスコの「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を参考にして書かれている本など見てもいいですね。年齢別の学習目標や教え方のヒントがまとめられています。

──「幼児期の自慰行為」に関する投稿がSNSで話題になっていますが、親はどう止めるべきなのでしょうか?

北山先生:まず、言葉の選び方や伝え方も大切なポイントです。自慰行為ではなく「性器タッチ」、「性器触り」という言葉に変えてあげると、ネガティブに聞こえず、子どもも意味を正しく理解できるようになります。

プライベートパーツは自分のからだの一部で、自分だけが見たり触ったりする場所。だから、性器タッチを止める必要はありません! そこに触れることはもちろん、触れて気持ちよく感じるのはなんにも悪いことじゃありません。

思わず、「絶対に触っちゃダメ!」、「こんな汚いところを」と言ってしまうことがあるかもしれませんが、からだを肯定的に捉えるという視点で考えると、そのような声のかけ方は避けましょう。性器に触れて心地よさを感じることは、性的発達の過程で当たり前のこと。タブー視せずに「人前では触らない」などのルールを教えてあげてください。

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