●危険3:「犯罪」。だまされない自信がある人ほど注意を
すべての画像を見る(全7枚)いわゆる「オレオレ詐欺」や架空請求に還付金詐欺。もしくは不当に高額な商品を買わされた、必要もない家屋の修理をさせられたといった悪徳商法による高齢者の被害のニュースが絶えません。
このような犯罪は、高齢者の孤独感につけ込むような手口が多いので、とくにおひとりさまは気をつけたいものです。
被害者の多くには、「だまされない自信があった」「自分には関係がないと思っていた」などという共通点があります。自分は例外だと決して思わずに、常に危機意識をもちましょう。そして、「変だな」と思ったらすぐに警察や消費者センターなどに連絡を!
【犯罪を予防する手段】
1、常に危機意識をもつ
2、すぐに警察に連絡する
●危険4:「認知症」。近い将来、5人に1人は認知症になる
厚生労働省は、2025年には認知症を患う人の数が700万人を超えるとの推計値を発表しています。これは、65歳以上の5人に1人が認知症になるという計算です。さらに、85歳以上では55%以上の人が認知症になるともいわれています。
このように、認知症はだれでもなる可能性があり、避けるのは難しいものです。ただし、近年、認知症治療に効果が期待できる新薬が認められつつあり、早期発見できれば進行を遅らせられる可能性があります。認知症の初期症状に最初に気づくのは本人だといわれています。病院を受診しづらい場合は、まずはお近くの地域包括支援センターに相談するのが最適です。
【認知症を予防する手段】
1、規則正しい生活を心がける
2、積極的に人と関わる
●危険5:「うつ」。病気やケガが発症のきっかけに
最近は、若い人だけではなく高齢者もうつになりやすくなっています。厚生労働省の調査によれば、うつを含む気分障害の約3割を65歳以上の高齢者が占めています。
高齢者の場合、病気やケガなどによって心身の機能が低下したことが、発症のきっかけとなることが多いとされています。また、孤独感が強い人ほどうつになりやすいとされています。
しかし、うつは適切に治療すれば「治る病気」ともいわれています。「適度な運動」「社会とのつながり」「バランスのよい食事」を心がけ、ひとりで悩まずに、まずは病院や身近な人にどのようなことでも相談するのがお薦めです。
【うつを予防する手段】
1、会話の機会を設ける
2、社会参加を心がける
孤独死は将来、だれでも起こる可能性があります。でも、ひとりで悩む必要はありません! 困ったときに助けてくれる制度やサービスが世の中にはたくさんあります。
『おひとりさま[老後生活]安心便利帳』(扶桑社刊)を、ぜひ老後生活の安心に役立ててください。