「電気代が高いから節電」と、かつては暑くてもエアコンを少しガマンした賃貸時代の日刊住まいライター。しかし電気代が高騰している今、新築戸建でまさかのエアコン使い放題の生活を送っています。寝苦しい梅雨や熱帯夜の夏にエアコンをつけっぱなしでも、オール電化の恩恵で「電気代2642円」(つまりほぼ基本料金のみ)を実現。新居の住宅設備と暮らし方を紹介します。

太陽光パネル
この太陽光パネルが発電してくれるので、光熱費の心配なし!
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エアコン使い放題の家を実現。新居で設置したものは?

エアコン

2年ほど前に筆者はハウスメーカーで、38坪の2階建ての注文住宅を建てました。この夏、窓から強い日差しはありますが、エアコンの効いた室内環境は快適。とても暮らしやすいです。

たとえば…。2人の子ども(4歳と7歳)たちは、汗もかかずに元気に家の中を走り回っています。また、室内干しが便利に使えて、家事がとてもはかどることに。

わが家の脱衣所には、洗濯機と衣類乾燥機があり、布団以外はここで室内干しをしています。こうしたことが実現できたのは、家づくりの際に、エアコンを24時間つけても、消費電気を自己発電だけでカバーできる設備を設置したから。

その設備とは、13.25kwhの太陽光パネルと容量7.04kwhの蓄電池です。

 

オール電化の設備

このおかげでわが家は、日中に電気を気兼ねなく使えます(もちろん、省エネには気をつけています)。夜間も蓄電池でエアコンのつけっぱなしが可能です。

とくに、夜間電力を蓄電池でうまく補えると、月の電気料金はほぼ基本料だけに。ちなみに、太陽光パネルと蓄電池以外に、特別な設備は設置していません。

メリットはほかにも。蓄電池は雷や地震などの災害で停電したとき、太陽光発電が使えない夜でも電気が使えるのです。そのため、災害対策としても使える安心感があります。

 

住宅ローンと補助金に頼れば初期費用の負担が減る

設置中の太陽光パネル

大容量の太陽光発電(13.25kwh)と蓄電池の支払いは、住宅ローンに含めました。結果として、月々の住宅ローンのうち、約4000円はこの分です。わが家の場合、導入におよそ250万円かかりました。初期費用は決して安くありません。

しかし、市町村に活用可能な補助金があり(太陽光パネルと蓄電池のどちらも)、筆者は補助金として約60万円受け取れました。つまり、実際の支払いは190万円。さらに住宅ローンに含めることで、建築時の支払いの負担を減らすことができました。

シンプルに言えば、月の電気代が4000円増えるのと同じことになります。しかし、毎日の電気がほぼ無料に。さらに、余った分を売って得られる収入を考えると、太陽光発電と蓄電池を設置して、損はなかったと思います。

 

わが家の売電額と電気代を紹介

月々の電気代の表

上の表は、2022年6月~2023年5月の電気代と売電収入になります。

筆者は夏や梅雨にエアコンを24時間使い、冬にも全館床暖房で24時間という、電気代がかかる生活をしています。わが家があるのは、日本海側の積雪地域。冬の消費電力は月1000kwhを超え、高いときは2、3万円を超える電気代の支払いがあります。

確かに冬、節電もせず電気をそれだけ使っていれば当然でしょう。

しかし一方で、夏の電気代は「月2642円」を実現。電気代の高騰した昨年度、買う分よりも、売っている電気の方が10万円以上多く、年間を通して黒字になっています。

ちなみに筆者は、売電収入だけで固定資産税を支払えています。