SNSで日々のおしゃれを公開している女優・柏木由紀子さん。5月にはじめてのファッションブック『柏木由紀子ファッションクローゼット』(扶桑社刊)が発売になります。そんな柏木さんがたどりついたファッションの源について教えてもらいました。

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柏木由紀子さん
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75歳、柏木由紀子さんのおしゃれの歴史

柏木由紀子さんのファッションとの出会いについて語ってもらいました。

●おしゃれは私の生きがいです

物心がついたころから、おしゃれが大好きでした。遊びの延長で、布を切ってはオリジナルのお洋服(のようなもの)をつくっていたことを覚えています。

小学5年生で劇団に入り、雑誌のモデルの仕事をするようになってからは、学校に着ていく服を考えたり、海外のファッション誌を眺めたり…と、いっそうお洋服への情熱も高まった気がします。その後、結婚して2人の子どもを育て、75歳の今に至るまで、おしゃれは私の生きがいです。それまでは誰に見せるわけでもない自己満足だった気もしますが、2017年にインスタグラムを始めてからは、皆さまからコーディネートへのコメントを直接いただくようになって。そんな機会は今までなかったので、驚きながらも、とてもうれしく感じました。

この本でご紹介しているのは、私が大切にしてきたお洋服とコーディネートのこだわりです。これまで、おしゃれには自分なりに”お月謝”を払ってきたつもり(笑)。読んだ方が少しでも「おしゃれって楽しそう」と思ってくださったら、お洋服も喜んでくれるんじゃないかしら? と思っています。

●おしゃれを味方につければ心が元気に

柏木由紀子

私にとって、ファッションは“元気の源”。それを実感したのは、今から37年前、1985年の日航機墜落事故でした。事故で夫の坂本九を失ってからしばらくの間は、大好きなおしゃれをする気にもなれず、また周りの目も気になり、黒い服ばかり着ていたんです。
でも、事故から半年近くたったころでしょうか。主人が務めていた新広島テレビのクイズ番組の司会を、私が引き継ぐことになったんです。仕事復帰のとき、少しでも気持ちを明るくしようと選んだのが、ピンクのお洋服。広島へ向かう新幹線では派手なピンクのジャケットを羽織り、スタジオではピンクのシャネルスーツで収録に臨みました。

すると、ふさいでいた気持ちが徐々に前向きになっていったのです。その後も、収録のたびに、今日は髪をアップにしようか、服と同じ色のリボンをつけてみようか…と考えるのが楽しくて。着るものでこんなにも人の気の持ちようは変わるんだ、と感じました。

お洋服を選ぶときのワクワクする気持ちや、好きなお洋服に袖を通したときの喜びは、70代になった今も同じ。どんなときもおしゃれは私に力をくれる、大切な存在なんです。

 

柏木由紀子さんの新刊『ファッションクローゼット』(扶桑社刊)は5月22日に発売予定です。

柏木由紀子ファッションクローゼット (扶桑社ムック)

柏木由紀子ファッションクローゼット(扶桑社ムック)

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