●自分にとっての大事なものがわかる

夫婦
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今は少ないものですっきり暮らしている筆子さんですが、夫婦で暮らし始めた当初は、「こんなキッチンにしたい、あんな食器を使いたい」という夢やこだわりがあったそう。

「当時、メディアが提案するおしゃれな生活をいろいろ見て考えた末、食器はカーラというドイツのメーカーの白いシンプルなもの、グラスはフランスのデュラレックスのもの、カトラリーはデンマークのカイ・ボイスンのものでそろえたいと思いました。ひとつ、またひとつとわざわざ日本の楽天市場で買い、少したまったところで母に船便でカナダに送ってもらっていました」

ところが、筆子さんの夫は自分の好きな食器を使いたがったため、キッチンを自分好みにしようとした際に衝突してしまったといいます。

「好きなものを使えないストレスをためていましたが、暮らしをミニマルにする過程で考え方が変わりました。ミニマルライフは本当に大事にしたいものを、大切にする暮らし。『私にとって、本当に大事にしたいものはなんだろう?』と考えてみたら、キッチンを自分好みにするより、家族と仲良く暮らすことのほうが重要だと気づきました。

好みのキッチンにするのは私のエゴにすぎないし、それは本当にやりたいことではない。そう気づいたあとは、高い食器を無理して日本から取り寄せるなんて、まったくエコではない行動はやめて、手近にあるもので間に合わせるようになりました」

このように、お金の面でもメリットがあるミニマルな暮らし。すっきり暮らしたい、老後に向けてお金を貯めたい、そんな風に考えている人は、ミニマルな暮らしを始めてみてはいかがでしょうか。

筆子さんの著書『50歳からのミニマリスト宣言!』(扶桑社)では、ここで紹介した以外にも、ミニマリストになってよかったことや、上手なものの減らし方、体と心の健康を保つコツなど、これからの暮らしに役立つ内容をたっぷり掲載しています。

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