日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。4人の男の子を出産した後、完全なセックスレスに陥った朋美さん(仮名・52歳)にお話を伺いました。淡泊なセックス、嫁姑問題、家事育児に対する夫の非協力的な態度…と、不満は抱えつつも、なんとか結婚生活だけは意地になって続けていたといいます。しかし、ついに離婚を意識することが起こります。
すべての画像を見る(全5枚)高収入の夫。もはやATM的な存在でしかなかったけれど…
前置胎盤による大出血をしてしまい、超緊急の帝王切開で第四子を生んだ時のお話を前回しました。
入院中に家事と育児を引き受けてくれた夫ですが、結局、私の退院日を境に、また仕事とゴミ捨て以外なにもしない人に戻ってしまったのです。
私は1年の育休を経てまた仕事に復帰。正社員としてフルタイムで介護の仕事をこなしながら、家事全般と4人の子どもたちの子育てに追われる日々を過ごしていました。
●小学校へ上がると、完全にキャパオーバー
上の子たちが小学校へ上がると、ますます時間が削られていきました。仕事があっても保育園のように気軽に延長預かりをしてくれる場所もなく、申し訳ないなと思いながらも、近所に住んでいる夫の実家に頼んで、放課後は義母が面倒をみてくれることに。
あれほど私が働きに出ることに嫌悪感を示していた義母も、孫がよほどかわいかったのか、とても協力的で救われました。
子どもたちに義実家の鍵を持たせて、学校が終わったら義実家で夕飯まで食べさせてもらって、私が迎えに行く。そして夜、子どもたちの宿題をみたりお風呂に入れてから、夜間もまだ幼い下の子たちの夜泣き対応…。
これに加えて昼間はまるまる介護の仕事をしていたので、完全にキャパオーバー。一方の夫はそんな私のことも見て見ぬふり。子どもたちにもあまり関心がない様子でした。
●子どものトラブルも「俺、関係ないし…」
ある日、小学校3年生になった長男が、友達と遊んでいて相手のおうちのものを壊してしまうというトラブルがありました。「わざとじゃないとはいえ、一度謝りに行こうと思うんだけれど、一緒に来てくれる?」と相談したときです。
「え? 俺、関係ないし。一人で行ってよ」と言われてしまいました。
お前、親なんだから全然関係なくないだろ! とは思ったのですが、日頃の子どもへの無関心な態度を目の当たりにしていたので、言ってもしょうがないと感じました。
もう夫のことは好きではなかったけれど、大企業勤めで高収入。生活に困ることはないし、子どもたちのために「ただ同居している人」というくらいの気持ちで接すれば、ストレスにもならないくらい慣れてしまっていました。