病院に行くほどではない不調を医師が解決! 今回は、骨粗鬆(こつそしょう)症について整形外科医の伊藤薫子先生に話を聞きました。

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骨粗鬆症は遺伝しますか?

腰を痛がる女性
骨粗鬆症が心配…(画像はイメージです)
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【お悩み】

70代の母が骨粗鬆症です。将来、私もなるのでは? と心配で…。遺伝しますか? 今からできる対策はありますか? (Rさん・48歳・新潟県)

●体質は遺伝する可能性大!今の骨量を測り、骨活(ほねかつ)を始めましょう

骨粗鬆症についてイラスト説明

骨粗鬆症とは、骨のカルシウムが減少し、骨折しやすくなる病気。遺伝する可能性が高いといわれています。でも、40、50代から予防と対策をすれば大丈夫です。

人の骨量は20代でピークを迎え、45歳ぐらいから徐々に減少していきます。さらに閉経後は、骨代謝のバランスを保っていた女性ホルモン(エストロゲン)が減少し、骨を壊す細胞の働きは強くなり、骨密度が急速に低下します。

●自覚症状がなくても骨密度の検査を

そして骨粗鬆症の怖いところは、痛みなどの自覚症状がまったくないこと。最近ちょっとした段差につまずくようになったとか、10代に極端なダイエットをしたことがある人などは要注意。できれば閉経前に、骨密度の検査を受けてほしいですね。というのも骨量が少ないと判明しても、閉経前なら食生活や運動習慣の改善で薬に頼らず骨量を上げられるからです。閉経した人も、まずは年1回の骨密度検査から始めましょう。

●カルシウムはビタミンと一緒に摂取を

骨粗鬆症を予防するには、丈夫な骨をつくることです。そのためにはカルシウム摂取が重要。ただとったカルシウムの7割は体外に排出されてしまいます。けれどカルシウムと一緒にビタミンDをとると吸収率がよくなるので、ビタミンDを多く含む鮭やサバ、キノコなども日常的に食べましょう。また紫外線を浴びることでもつくられるので、日光浴もおすすめです。

かかとへの刺激も効果的。骨は刺激を与えると代謝が促進され活性化するので、かかとを上げてストンと床に落とす「かかと落とし」をぜひ習慣にしてください。

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