段差のある玄関ポーチをつくる際には、注意が必要です。家づくりの際、駐車場の拡張のため、急きょ当初の計画よりも玄関ポーチを小さくすることになった日刊住まいライター。できあがった家に暮らしてみると、非常に不便に感じるハメに。ときには段差から足を踏みはずしてしまう場面も。玄関ポーチを計画する際の注意点と、計画変更にまつわる落とし穴について語ります。

筆者の家の玄関ポーチ
扉をあけるたびに、体をよけねばならない小さな玄関ポーチ
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流されるままに、予定より小さくなった玄関ポーチ

3年ほど前、筆者は注文住宅を工務店で建てました。敷地は231㎡。建築面積は62㎡の2階建てです。駐車場と建物のスペースを優先して確保したかったこともあり、玄関ポーチは幅150✕奥行き88cm(階段は含まず)とコンパクトな広さしかとれませんでした。

そもそも当時の筆者は、「玄関ポーチって、なんで必要なの?」くらいの意識しか持ち合わせず、重要には感じていませんでした。

そのため、わが家の玄関ポーチの設計は、工務店に流されるままに進むことに。これがのちに、思わぬストレスを招くことになります。

実際に住んでみると、めちゃくちゃ不便。出入りがしにくいし、荷物をちょっと置くこともままならず…。さらに、危険を感じる場面すらあるのです。

玄関ポーチが小さいわが家は、なぜ不便なのか? わが家の状況を語っていきましょう。

 

駐車場を確保するため、玄関ポーチをないがしろに

玄関ポーチを上から見たところ

玄関ポーチがコンパクトになった理由は、駐車場の広さを優先したからです。わが家は、玄関前が駐車スペースになっていて(写真では右側)、もしも、玄関ポーチにもっと奥行きを持たせていたら、駐車スペースが狭くなってしまいます。

当初の配置図によれば、玄関ポーチは適度なサイズで計画されていました。しかし、配置図に書き込まれた駐車スペースの広さに不安を覚えた筆者。「駐車場の奥行きがあまりないから、車をバックしたとき、ポーチのタイルにぶつけてしまいそう」と工務店に相談してみたのです。

すると、「もうちょっと玄関ポーチを小さくした方がいいですね」と工務店。

こうして、玄関ポーチは狭くなりました。このときせめて、代わりに玄関ポーチの横幅を広げておけば、少しはマシな結果になったのかも…。

 

狭い玄関ポーチは不便だと感じる理由

家づくりの途中では、玄関ポーチの用途も重要性も知らなかった筆者。住んでみると不便に感じることがいろいろと出てきました。

 

1.狭すぎてがポーチにものが置けない

玄関ポーチにグリーンや宅配ボックスが置けない

新居の玄関回りに配置したいと思っていた、グリーンや宅配ボックス(大型ポスト)が、置けません。いかんせん、ポーチが狭すぎるのです。せっかく新居では、玄関をおしゃれに演出しようと思っていたのに、その夢はかないませんでした。

グリーンに関しては、仕方がないのでポーチ脇のスペースに置くことに。ただ、ポーチ下ではないため屋根がなく、雨ざらしになっています。

 

2.荷物が雨に濡れやすい

ポーチの広さに合わせるように屋根の大きさをデザインしたわが家。当然、屋根のサイズも小さくなりました。おかげで、屋根としての役割はいまいち。雨をしっかりと防いでくれません。人もものも濡れてしまいます。

玄関ドアから出たら、傘をすぐにささなくてはなりません。また、解錠の際に、荷物をポーチにちょい置きしたくなっても、ポーチの表面はびしょびしょ…。

ああ、もっとポーチを大きくして、屋根も大きくしておけば! 雨の日はとくに不便に感じてしまいます。