生活にスマホが欠かせない一方で、だらだらと長時間見続けることで体の不調に悩まされる人も…。集中力が続かない、やる気が出ないと感じていたら、それはスマホの見すぎで脳が疲れている『スマホ脳』のサインかもしれません。改善法やスマホとの上手なつき合い方を、脳神経外科医の奥村 歩先生に教わりました

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ついつい見てしまうスマホ。その時間が長い人は、「スマホ脳」かも?(※写真はイメージです)
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スマホの見過ぎで脳過労状態?「スマホ脳」の正体

スマホを目的もなくだらだら見続けていると、脳には膨大な情報が入ってきます。その情報を整理整頓するために、脳はフル稼働で働き続けているのです。
「スマホ中心の生活で、気づかぬうちに脳過労を起こしている方が少なくありません。心も体もコントロールしているのは脳。スマホに依存して脳過労になると、もの忘れや頭がボーッとするだけでなく、頭痛や腰痛などの痛みを伴う不調の原因になることも」と奥村先生。

●脱スマホ脳!脳を休ませるためにできる3つのこと

脳過労によるスマホ脳から脱するためには、脳を休ませることがいちばん。こまめに脳の疲れを取り除く習慣を取り入れましょう。

(1) 日常にリズム運動を取り入れる

野菜を切る

皿洗いや野菜のみじん切り、靴みがきなど、一定のリズムで体を動かすリズム運動は、脳の疲れをとるセロトニンの分泌を促します。セロトニンはリズム運動を始めて5分後くらいから分泌され、20~30分後がピークに。1回15~30分のリズム運動を2~3回に分けて行って。

(2) 手軽にできるプチ座禅で呼吸を整える

瞑想する

あぐらで座り、ゆったりと腹式呼吸を繰り返す座禅もリズム運動のひとつ。スマホからの情報を入れず、ぼんやりとする時間が脳の休息になります。スマホを家に置いて公園に行き、ベンチに座って深い呼吸でぼんやりするプチ座禅でも、脳の疲れを癒やしてくれます。

(3) スマホレコーディングでスマホ使用を客観視

ノートに書く

ノートにスマホを使った時間と目的を記録しましょう。たとえば必要だった時間を緑、だらだらスマホの時間を赤、気晴らしになった時間を黄色に色分け。赤色が多かったらその時間を減らすなど、視覚化することでスマホとのつき合い方を見つめ直すきっかけに。

放っておくと不調につながるスマホ脳ですが、生活習慣に気をつけることで改善できます。ESSE4月号「スマホ不調に悩む人、急増中!」では、脳を休ませるためのほかの方法や、肩や首が痛くなる「スマホ首」、目の疲れによる「スマホ老眼」を改善する方法も紹介しています。ぜひ、チェックしてください!