滝沢秀明さん主演の医療ドラマ『孤高のメス』の完成披露試写会が行われ、仲村トオルさん、工藤阿須加さん、山本美月さん、石丸幹二さん、長塚京三さん、監督の内片輝さんが登壇。
作品への思いとともに、芸能活動からの引退を発表した滝沢さんという役者について各々が大いに語りました。
役者・滝沢秀明の最後の作品は骨太の医療ドラマ!
ドラマ『孤高のメス』は、現役の医師・大鐘稔彦氏による医療小説の実写化。臓器移植がタブー視されていた1980年代を舞台に、アメリカで学んだ医師・当麻鉄彦が地方の民間病院に赴任し、権威や古い慣習と戦う熱いヒューマンドラマです。
今後、俳優業から引退し、プロデュース側に専念することを発表した滝沢さん。そういう意味でも大変注目度の高いドラマとなっています。
滝沢さんにとって当麻という役とは、「大きな男」。
「自分の信念を持っていて、どんな状況に置かれてもブレずに前に進んでいく、男から見てもすごくかっこいい生き方をしている。今回は当麻から刺激を受けて、当麻のような大きな男になりたいなという思いが強くなりました。いや、身長は小さいんだけどね」
そう話した滝沢さん。会場につめかけたファンからの温かな笑いと声援を受けていました。
●共演陣からも、役者・滝沢秀明への賛辞が!
「この病院のオペ室の顔面偏差値の高さにびっくりしました。僕が患者だったらキョロキョロしちゃうな」とおどけた仲村さん。役柄では対立する滝沢さんへの印象は?
「ひと言でいうと『しなやかな人』。幼い頃から陽の当たる王道のど真ん中を歩いてきた人のようなイメージを勝手にもっていたんですけれど、このしなやかさを身につけるには、きっと何回もつまずいたり転んだり壁にぶつかったりしたんじゃないかな」
年齢が近いことから、滝沢さんが現場でいちばん話したという工藤さん。そんな彼にとって、滝沢さんは「テレビで見ていた人」。
「ご一緒できるといううれしさもありながら、どういう方かわからなかったので、もしかして怖い一面があるのでは、厳しいことを言われるんじゃないかと不安でした。滝沢さんはそれを察してくれたのか、朝は挨拶してくれて、現場でも時間があれば何げない話をしてくれたり、自分が緊張しているのをいい方向に誘導してくれるような優しさがありました」と語ります。
当麻の影響を受けて一人前の医師になる青木という役柄と、実際の滝沢さんと工藤さんの関係もシンクロ。
「まるで当麻と青木の関係でいるような感じ。僕もすごく救われたような気がしていて、滝沢さんと出会えたこと、現場でご一緒できたことが僕のなかで宝物です」
長塚さんと滝沢さんとは20年ぶりの共演に。
「初共演は15歳頃だったと思うのですが、芸風が変わらないんです。深く、静かに、ひとりで情熱を秘める。天性のものだと思うんですが、15歳にして自分の持ち味を把握していたんだなと思います。ますますクールさにみがきがかかって、まさに今や歩く『孤高のメス』。20年前の保護者役のおじさんは、君がこんなに立派になってうれしいです」
●滝沢さんの今年の漢字は「行」。その意味とは?
滝沢さんにとって、今年を表す漢字一文字は、「行」という字。
「今回僕は大きな決断をしましたが、皆さんとのさよならではなく、行ってきますという意味。とにかく大きな、そして皆さんの期待に応えるような男になりたいと思います」
芸能活動からの引退を「行ってきます」と表現した滝沢さん。
「人間の生き方を描き、大人が見ても楽しめる作品」という『孤高のメス』は、そんな役者・滝沢さんの最後の花道としても見ごたえのあるドラマに仕上がっているようです。
●WOWOW『連続ドラマW 孤高のメス』
2019年1月13日(日)スタート(全8話) 第1話無料放送
毎週日曜 夜10時よりWOWOWプライムにて放送