キッチンをもっとおしゃれな場所にしたい。そう考えるなら飾り棚みたいなつり戸棚をつくる手があります。5年前に家を建てた日刊住まいライターは、設計士に簡単なイメージ図を渡し、キッチン背面の壁に、お気に入りの器を飾るガラスの扉つきのつり戸棚をつけました。眺めているだけで気分が上がる、ギャラリーみたいなキッチンできあがりました。
すべての画像を見る(全7枚)見せる収納なのに家事ラク!いいとこ取りの飾り棚
筆者は5年前に延べ床26坪の小さな2階建て住宅を建てました。現在は、夫と1歳半の娘と暮らしています。1階には、15畳ほどのLDK、2階に寝室やクローゼットがある2LDKの小さな間取りです。
筆者は趣味で作家ものの器や気に入った雑貨を集めています。ですから、新居でもいつも見える所に飾って楽しみたいと考えていました。
しかし、見せる収納のようなオープン棚にすれば、こまめな掃除が必要になります。そこでガラス扉のついた飾り棚をつくってもらうことにしたのです。
●棚の使い分けで器選びをスムーズに
飾り棚には扱いに気をつかう作家ものの器や、来客時、記念日にも使いたい大切な器を収納しています。毎日使うキッチンに飾れることで、いつでも目で楽しめて一石二鳥です。
日常で気負わず使いたい丈夫な器類は、その下にあるカップボードの引き出しに収納。忙しいときでも器選びに迷うことなく、さっと取り出すことができます。
●イメージをスケッチに可視化、理想の棚が完成
お気に入りの器と飾る、ガラス扉つきのつり棚をつくってもらうにあたり、以下の4つのことを要望しました。
・身長160cmの筆者が、手を伸ばしきらずに食器を出し入れできること
・飾り棚として楽しめるように、目線の高さに配置
・扉は出し入れの動作がスムーズな引き違い
・飾るものが映えるように、木材を使用したい
この4つの希望を簡単なスケッチにまとめ、設計士やキッチンの製作所の方に相談。使い勝手や、現実的に不可能でないことなどを確認し、イメージどおりに製作してもらえることになりました。
棚の素材は設計士からの提案で、シナ合板のクリア塗装仕上げに。シナ合板は木目に主張がないため、飾るものを映えさせてくれます。無垢材に比べて安価なため、予算が減額できたのもうれしい点でした。
キッチンがギャラリーみたいに!使いやすさにも満足
ガラス扉をフレームのない引き違いにしたことで、軽くて扉のあけ閉めが簡単に。装飾がないぶんシンプルで見た目もすっきりします。
毎日キッチンに立つだけでお気に入りの器を眺めることができ、自分だけのギャラリーのような特別な空間になりました。
家を建てる前は、大切な器ほどしまいこんで使う頻度が少なくなりがちでした。飾り棚のおかげでいつでも取り出せることができ、おやつの時間や少し凝った料理をつくった日など、日常にも取り入れやすいです。
また、普段の掃除は、棚の上やガラス扉の表面についたホコリをハンディモップなどで払うだけ。ガラス扉はやはり指紋がつきますが、気になったときにふく程度できれいな状態を保てています。
飾り棚をカップボードの丈夫に設置したことで、子どもやペットがいたずらしにくいこともメリットです。