断熱材が屋根や壁面にしっかり充填されて、家じゅうどこにいても暖かい。そんな住宅を紹介します。こちらは、東北芸術工科大学で自然エネルギーや環境工学を研究する三浦秀一さんと妻の自宅。創エネを取り入れて、ゼロエネルギーまで達成しています。家のすみずみまで暖かくて、体に負担のない住まいにしたいという人は、ぜひ家づくりの参考に。

LDKと薪ストーブ
日が差せば、薪ストーブで暖を取る必要もないくらいに暖かいLDK。家じゅう室温は、ほぼ一定に保たれている
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エコハウスの研究者が自宅で実践。ゼロエネルギーも達成!

三浦さんの家 山形県 家族構成/夫50代 妻50代
設計/三浦秀一+竹内昌義(東北芸術工科大学建築・環境デザイン学科)

ダイニング

取材でお宅を訪れた日の外気温は8℃。玄関扉をあけた瞬間、家の中は別世界の暖かさであることがわかります。

まず向かった先は、ダイニング。吹き抜けの下にあり、開放的な空間屋内です。ここは20℃以上もあるのに、暖房の薪ストーブに火は入っていません。なんと午前中に少し日が差しただけで、この家はこれだけの暖かさが保てるというから驚きです。

それだけでなく、玄関よりも北側にまとめられた洗面・脱衣・浴室・トイレの水回りも同じように暖かいのです。トイレに入った瞬間のヒヤッとした感じがありません。

「高気密・高断熱やエコハウスの研究をしてきたので、理屈ではこうなると理解していたのですが、自分の住まいで実践してみていちばん驚いたのは自分自身でした」。そう語るのは、建主で環境やエネルギーを研究する三浦秀一さん。

住み手がガマンを強いられる省エネハウスのイメージをくつがえしたくて、国の定める省エネ住宅基準を超えた断熱材を壁と屋根に充填した結果、計算どおりの暖かさ、涼しさが実現したと言います。さらに十分な容量を持つ太陽光発電パネルと太陽熱温水器、薪ストーブなどの創エネ機器を導入することで、ゼロエネルギーも達成しています。

【動画】心地よすぎて、もう外に出たくないほど!?