平屋にすると建築費も光熱費も割高になる!
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たとえば6×6メートルの立方体の部屋(面積は36㎡)で考えてみましょう。平屋の場合は、これを横につなげますから、同じ面積をつくるために総2階と比べて、屋根面積も基礎コンクリートの面積も2倍です。
一般的には工事費は、基礎コンクリートの工事単価がいちばん高く、2番目が屋根工事、3番目が外壁工事です(もちろん外壁は豪華な仕上げをすれば高くなりますが…)。そのため、基礎の面積と屋根の面積が増える平屋は、坪単価が高くなるのです。
また、入居後の光熱費も平屋の方が外気や地面に接する面積が大きいので、総2階と比べると不利になります。
そのような理由から、筆者は「平屋感覚の2階建て」を提案しているという訳です。
「予算も少ないから平屋にしたい」と思っておられる建主さんに説明すると、ビックリされることが多いですが、お話しすると「なるほど!」と皆さん納得します。
使わない部屋を2階に配した間取りで平屋に近い家に
「平屋のプランで見積を取ったら予算オーバーで」というときは、工事費の圧縮のためにはなにかの部屋を2階に上げる決断もひとつの方法です。
夫婦の生活スペースはすべて1階に。いつか出ていく子どもの部屋や、あまり使わない部屋は2階に上げるという考え方です。夫婦ふたりだけの家の場合には、子ども部屋はないかもしれません。その場合、書斎やゲストルーム、納戸などを2階に上げることで、工事費用を下げる余地はあります。
平屋のよさは、日常生活で階段を上り下りしないですむということ。自身が使う頻度の低い部屋を2階に上げることで、「使い勝手は平屋に近い」を実現できるのです。杓子定規に考えず、柔軟に検討してみてはいかがでしょうか。