ハウスメーカーで家を建てたあとは、長期保証や定期点検などのアフターサービスがあります。引き渡し後も、専任のスタッフが定期的に点検を実施。住まいをサポートします。ハウスメーカーで家を建てて1年目点検を受けた日刊住まいライターが、当日の様子や点検内容、メンテナンスにかかった費用などについてレポート。加えて、どんな準備をしたのかも語ります。
すべての画像を見る(全8枚)1年点検までの流れと当日の様子
長女の誕生をきっかけに、大手ハウスメーカーで家づくりをした筆者。できた家は、総床面積が114㎡の2階建て住宅です。太陽光発電システムも導入しました。
1年点検当日に至るまでの流れを説明しましょう。
新居に暮らしてから1か月ほどたったころ、ハウスメーカーから、1年点検についてのお知らせの手紙が届きました。予約は専用のウェブページで。その際、すでに気になっている以下の2点も伝えました。
その1.照明スイッチ:1階ダイニングの照明スイッチに不具合が。リビングは照明がついていると、スイッチ内のインジケーターが点灯するのですが、ダイニングのスイッチでは、点灯しないのです。
その2.食洗機の面材:食洗機の動作自体に問題ないはないのですが、食洗機の面材を横からのぞいてみると収まりが悪い…。なんだか前面にズレているのではないか、と気になっていました。
この2点については、先んじて結論を言ってしまいます。点検当日に担当者の方に現物を見せて状況を説明し、以下のような決着となりました。
・照明スイッチについては後日無償で交換してもらうことに
・食洗機の面材は、現状は問題ないとのこと。しかし、動作不良が起こる場合はメーカーに修理してもらうということで、しばらく様子見に
ちなみに筆者は、点検を受けるにあたり、事前に気がかりだったことノートにまとめて準備を。住宅設備のメンテナンス方法や頻度、植栽の水やりや剪定のやり方など、新居に暮らしてから気になっていたことについて、確認漏れがないようにしました。担当者とスムーズにやり取りするためです。
そして当日。わが家を訪れたのは、カスタマーズセンターの専任スタッフです。以下のような流れで、点検を進めていきました。
・内装(床・階段・建具・壁・天井仕上)の確認
・照明器具の点灯確認
・空調の動作確認
・給湯器の動作確認
・床暖房の動作確認
・水回り(キッチン、トイレ、洗面、浴室)の給排水、機器の動作確認
・外観(基礎、シーリング目地、外壁、屋根とソーラーパネル)の劣化状態の確認
・玄関ドア・勝手口、サッシ・網戸の開閉確認
・屋外設備(給水メーター・屋外排水桝)の確認
・バルコニーの確認
・外構(ウッドデッキ、植栽)の状態確認
点検にかかった時間は、およそ3時間です。以下に、具体的にどのようなチェックをしていったのか、おもなものについて、お伝えします。
スムーズに動くか、窓や扉の開閉をチェック
まず、室内の扉や窓の開閉に問題がないか一つひとつチェックしていきます。
ちなみに引き戸が多いわが家。引き戸のトラブルで多いのは、レール部分の故障と言われています。使用しているうちにレールがひずんでしまい、引き戸がスムーズに動かなくなることが多いようです。
まだ暮らし始めて1年ということもあり、今回は異常が見つかりませんでした(引き戸はもちろん、そのほかの扉や窓に関しても問題なし)。
バルコニーの排水口に汚れがたまっていないかチェック
バルコニーでは、排水口にゴミや汚れがたまっていないかチェックしました。じつはバルコニーは非常に雨漏りの原因になりやすい場所とのこと。雨風に直接当たる場所なので、飛んできた落ち葉や砂が排水口にたまると、排水がうまくいかず下の部屋に水が流れ込んでしまうそう。
今回異常はありませんでしたが、定期的な清掃を強くすすめられました。
外壁や目地に劣化や破損がないかチェック
外壁やシーリング目地に劣化や破損がないか、家の周りを1周回って丁寧にチェック。
筆者の家の外壁は、色が劣化しないメンテナンスフリーのものを選びました。しかし、外壁同士を接続している目地は、月日とともに劣化していきます。10年を目安にメンテナンスが必要と言われました。
メンテナンスが必要かどうかは、10年点検時にチェックして伝えてくれるとのことなので安心です。
ドローンで屋根瓦とソーラーパネルをチェック
屋根瓦や太陽光パネルについては、ドローンを飛ばしてチェックします。
屋根の点検にかかった時間はわずか30分たらず。ドローンを使うと、こんなにも効率的に点検できるとは。驚きでした。
点検員の話だと、屋根は、台風で飛んできたものがぶつかって破損することが多いそう。幸いこちらも、目立った異常はありませんでした。