●待たせるよりも待つほうになりたい

人と会うということは、人の時間をもらっているということだ。自分が待つくらいの気持ちでいたいし、実際自分が待っているときの方が気持ちはいい。待たせてしまった一日は、ずっと晴れない。約束の時間がもうちょっと広く設定されていたらいいのになーなんて思ってしまうときもある。

「何時頃にこの辺でぶらぶらしてるから着いたら電話してや」みたいなの。気楽でええな。まさか仕事でこんなことありえないけど、そのくらい緩やかな待ち合わせもいいなと思う。

ランドセル
※画像はイメージです
すべての画像を見る(全3枚)

小学生の頃は、明日着る服を枕元に準備し、ランドセルもきっちり準備して玄関に出していた。備えあれば憂いなしで、慌てることなく朝を迎えられた。やっぱり初心に返って、明日の準備をしっかりして毎日健やかに眠っていれば遅刻なんてしないのだ。よそ見せず自分をきちんと制することができないとならんのだ。

日本は特に、時間を守ることが「人として」の評価と直結することが多い。人を待たせない、迷惑をかけないというのが社会人としての常識で、それが未だにできていない私は何を言っても説得力がない。

来年は、待たせるより自分が待つの精神で過ごせることを目標にしたいな。でも、相手が遅刻したときには「生きているんだから少々いいよ」という寛大な気持ちを持っていたい。

今年も読んでくれてありがとうございました。年末年始の読書に、書籍化された『暮らしっく』(扶桑社刊)もどうぞよろしく。それではみなさん、よいお年を。

暮らしっく

暮らしっく
ESSEオンラインの人気“暮らし系”エッセーが待望の一冊に!
古い一軒家に住み、手作り野菜と食事、物は捨てずに物々交換、ご近所さんとの交流や、
東京と故郷・愛媛を行き来する二拠点生活のこと…等身大の暮らしをすべて一冊にまとめました。

Amazonで購入する