寒くなると運動量が減り、甘い飲み物を飲んだりして冬太りしてしまいがち。
でも年末年始は、帰省したり、同窓会があったりと、「今日はやせて見られたい、きれいに見られたい」という機会が増えますよね。

そこで今回は、ダイエットについての企画や取材を多数行っている美容ライターの梅野利奈さんに、ダイエットする前に確認しておくといいことについて伺いました。

ダイエット
やみくもにダイエットする前に、現実的な目標を立てましょう!
すべての画像を見る(全2枚)

ダイエットに成功するコツは、「体重年表」をつくって、やせていた頃の自分の習慣を思い出すこと

元経営戦略コンサルティング会社を経て、化粧品の企画・マーケティングを行っている梅野さんいわく「ダイエットも戦略が甘ければ、当然失敗します。まず現実を知り、目標を立てましょう」とのこと。
そのためにはどうすればよいのでしょうか? 詳しく語っていただきました。

●ダイエット法にも流行が!やせる方法は、ひとりひとり違います

ダイエット法にも流行があります。近年は糖質オフが一大ムーブメントを起こし、若い女性を中心にワークアウト(筋トレなどのトレーニング)が話題に。「筋トレ女子」として注目を集めています。

しかし、「糖質をオフしてもなかなかやせない」「筋トレなんて無理」など、ダイエット法には相性があるため、合う・合わないが存在します。

皆さんがいちばん知りたいのは当然「では、自分がやせるためにはどうしたらいいのか?」ということですよね。じつは、その答えを知っているのは、自分自身なのです。

●「なぜ太ったのか?」体重の年表をつくってみる

運動した方がやせやすい人、食事を変えた方がすぐに変化が出る人、どちらにしても効果が出にくい人…など、人によってさまざまですが、まず行っていただきたいのが、自分が今の体重になるまでの経緯がわかる「体重年表」をつくることです。

【体重年表のつくり方】

グラフ

(1)年齢を横軸、体重を縦軸にしたグラフをつくります。パソコンでつくっても手書きでもOK!

(2)その年齢ごとの体重を思い出せる範囲で、細かくグラフに書き込みます。

(3)会社を辞めた、出産したなど、体重に影響をもたらした可能性のある出来事を書きます。

細かく書けば書くほど、自分がなぜ太ったのかを確認することができます。

多くの方が「なにもしていないのに太りだした」と感じており、すべてを「年齢のせい」と決めつけてしまっています。

しかし、振り返ると、体重が今よりも少なかったころ、もっとアクティブに動いていませんでしたか? ヨガにはまっていた、外食した次の日は炭水化物を抜いていたなど、工夫していたこともあったかもしれません。

もちろん年齢による代謝低下も影響は多いのですが、それよりも圧倒的に日常の過ごし方がゆるやかに、太りやすいものに変化している人が多いのです。

●体重のグラフが急に上昇している人はやせやすい?

そして、年表からわかることはもうひとつ。やせやすさです。

私たちには、自分の体が「ベストだ」と感じる体重があります。
たとえば、食べ放題に行って1日で1キロ太っても、数日すると戻ったということはありませんか? 反対に、絶食して1日で1キロやせても、すぐに戻りますよね。
これは、今までのベストだと体が感じる体重に自然と戻そうとする、体の生理的反応です。

しかし、じっくりと体重が上がっていている人は、そのときそのときの自分にとってこの体重がベストだと体が感じているため、減量にも時間をかける必要があります。

体重年表からわかることは、「短期的なダイエットでいいのか、それとも中長期的にダイエットする必要があるのか」というダイエットにかけるべき時間や、「いまの生活は当時に比べてなにが変わったのか」という太った原因です。

●まずは、過去10年以内のベスト体重を目標にする

そして、年表を作成すると、目標体重の設定も現実的なものを選ぶことができます。
たとえば、これまで45kg以下になったことがないのに、いきなり45kgになることを目標にするのは無謀です。また、20年前の10代の頃の体重をいきなり目指すのも、難しいでしょう。

まずは、年表の過去10年以内の体重を目標設定にすることをおすすめします。やせていて健康だった、無理なく体重キープできていたという状態が、あなたにとってのベスト体重です。

ダイエットにも計画性が大切です。無謀なプランを立てると、どんなダイエット法でも成功させるのは困難です。
今、あなたがいちばんやせる方法は、あなたの過去をひも解くことでわかるはず。

過去の自分と向き合う、体重の年表。理想の自分を見つける手がかりにしてみてください。