ずっと快適に暮せる家を建てたいなら、ポイントになるのが断熱性能です。2022年10月には、従来よりさらに上の断熱等性能等級6・7が新設されました。その実現のカギと言えるのが断熱材。どんな素材でできているのかも気になるところです。メーカー各社の主力商品を編集部がチェックします。
すべての画像を見る(全10枚)シックハウスとは無縁の調湿断熱材
●アイティエヌジャパン「ウールブレス」
その名のとおり原材料の70%以上を羊毛とした断熱材です。空気を多量に含むウールはその高い断熱性に加え、周囲の湿度に合わせて湿気を吸収、排出する調湿性にも優れています。また空気中の有害物質を繊維内に吸着する性質があり、健康住宅の実現のためには、チェックしておきたい断熱材です。
DATA
435×10500×100㎜(各種サイズあり)/2万4200円/梱包(V100の場合2ロール入り)
快適で健康な暮らしのために断熱性能を最高レベルに
●旭ファイバーグラス「アクリアαシリーズ」
高性能グラスウール断熱材「アクリア」の繊維をさらに細繊維化した、世界最高水準の性能を持つグラスウール断熱材です。
全面を高い防湿性のフィルムが覆い、水蒸気の浸入を防止。2022年10月からスタートした断熱等性能等級6・7などの上位性能にも対応しやすい製品です。
DATA
仕様・価格は要問い合わせ
新聞紙から生まれた脱炭素時代の断熱材
●デコス「デコスファイバー」
新聞紙をリサイクルした木質繊維系セルロースファイバー断熱材。長期断熱性+調湿性・吸音性などの高い付加価値を兼ね備えます。
壁間に透湿性のある不織布を張り、その中に隙間なく乾式充填を行い、断熱性を担保。有害物質を出さず、健康的な住まいが実現します。
DATA
仕様・価格は要問い合わせ
安全性に配慮した高性能グラスウール断熱材
●パラマウント硝子工業「ハウスロンZERO」
シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドをいっさい含まない原料を採用し、高い断熱性と防湿性を持つ断熱材です。個別に不燃認定番号を取得しているので、木造非住宅にも安心して使えます。密度24[kg/㎥]、16[kg/㎥]、10[kg/㎥]の3タイプから選べます。
DATA
430×2880×100㎜(各種サイズあり)/5800円~/3.3㎡(設計価格)
優れた耐火性能、透湿性を備えたせっこう系の耐力面材
●吉野石膏「タイガーEXハイパー」
「タイガー EXハイパー」は無機質系のため、火に強い外壁下地用耐力面材です。また、透湿性が高く、結露の発生が抑制されるので家が長持ちします。壁全体で力を受けるため、地震に対して強さを発揮します。標準仕様での壁倍率は2.7倍を取得。
DATA
910×3030×9.5㎜/価格は要問い合わせ
断熱等級6・7に対応するフェノールフォーム断熱材
●フクビ化学工業「フェノバボード」
業界最高クラスの断熱性能を持つフェノールフォーム断熱材。微細な気泡に高断熱ガスが密閉され、熱伝導率0.019W/(m・K)という高い断熱性を実現。このため断熱材を薄くでき、厚みの制限がある部位にも使えるなど施工性の向上や、コスト低減にもつながります。
DATA
910×1820×20㎜(各種サイズあり)/3800円~/枚(設計価格)
※DATAのサイズは、幅×長さ×厚さを表します。価格は消費税込み価格で、変更する場合があります。また特記以外、設備・工事・運搬にかかる費用は含まれません