高齢化に伴い、年を重ねてからもクルマの運転を続ける人が多い昨今。75歳以上のドライバーが、運転免許更新時に受検しなければならないのが「認知機能検査」という検査。ここでは、どういった検査なのか、実際の問題と併せてご紹介します。

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75歳以上の高齢ドライバーは必須の「認知機能検査」。一体どんなもの?

高齢者
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ここ数年、多発しているのが高齢者の運転による自動車事故。死傷者を出すケースも多いため、大きな社会問題になっています。

2017年にスタートした「認知機能検査」は、検査を受けた方の認知症のおそれの有無を簡易な手法で確認するもの。75歳以上のドライバーは、運転免許更新時に受検しなければなりません。

その仕組みや制度が、2022年5月に変更になりました。検査が新形態になり、不安を感じている高齢ドライバーがたくさんいるといわれています。みなさんのご両親もそのひとりかもしれません。

そこで、新形態になった認知機能検査とは、どのようなものなのかについてご紹介します。

 

●認知機能検査がクリアできないと免許更新できない!

75歳以上のドライバーは、3年に1回の免許証更新時に「認知機能検査」を受けることになっています。

検査の結果「認知症のおそれあり」と分類された場合、医師の診断を受ける必要があります。その結果、認知症であった場合は免許の取り消し等の対象になります。

さらに、過去3年間に、信号無視、速度超過など11の違反歴があると、「運転技能検査」という新設の検査を受検しなければなりません。

違反行為
「運転技能検査」の対象になる11の違反行為(『運転免許認知機能検査模擬テスト2023年版』より。以下同)

運転技能検査に合格しないと、認知機能検査が受けられません。ちなみに運転技能検査は、更新期間内であれば、検査料はかかりますが何度でも受験可能です。

75歳以上の高齢者ドライバーの免許更新の流れは、以下の図のようになります。

流れ