●食器はどんどん軽く、小さく
すべての画像を見る(全7枚)食器も、石黒さんが年齢を重ねて見直したもののひとつです。持ったときの“重さ”に、歳をとったことを実感させられたそう。
「取り皿として出番の多かったおでん皿が重いと感じて量ってみたら224g。ほかに取り皿として使えそうな15cm以下を全部出して量ってみたら、5客セットでも重さが随分違う。若いころには気にならなかったことが、今では150gと160gではぜんぜん違うと感じます」
5客の中から軽い2客を上に置くことで、出し入れがぐっとラクに。丼はひと回り小さな煮物椀176gに、陶器の呑水は漆椀113gに替えました。
「洋食器も1枚1枚重さが違うけれど、食事で手に持つことがないから気にならないと思っていたら、洗うとき、水切りカゴに移すとき、軽いほうがラクだと実感します」
●食器は名称にこだわらずに使う
食事の量が減って、選ぶ器も小さくなってきたと話す石黒さん。それまで洋食器と和食器に分けて収納していた小皿を引き出しのいちばん上に2枚ずつ重ねて置くようにしました。
「ディナー用スプーンはもう持てません。カレーもハッシュドビーフもデザートスプーンを用います。結婚で買った飯茶碗194gをずっと使っているけれど、炊き込みご飯を盛ると重いので漆器椀113gに。食器は名称にこだわらずに使うようになりました」
●欠けた小皿は、箸置きとカトラリーレストにリメイク
欠けて使えないけれど、どうしても捨てられない小皿は、箸置きとカトラリーレストに。
「紙に包んでビニール袋に入れ、1mの高さから煉瓦の上に落とし、使えそうな欠片を選びます。ボウルに入れた水の中で擦り合わせてから、ステンレス鍋やヤカン磨きに常備してあるスポンジ研磨材(サンドペーパー)で磨くこと1個につき3時間。久しぶりに夏休みの工作の楽しさを味わえました」
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60歳からのほどよい暮らし 毎日を小さく豊かにすごす34の工夫と発見
石黒智子さんの60代からの日々の暮らしと、生活をより豊かにする“大人の知恵“をまとめた一冊。いくつになっても笑顔で、毎日を幸せに過ごせる秘訣を写真とともにご紹介しています。