40代夫婦と子ども2人が暮らすマンションリノベーション事例です。子どもの成長にともなって、もっと広い家を購入したいと74㎡の中古マンションを購入。対面式キッチンを壁づけに変更し、収納量を確保、さらに作業カウンターを配して家事の効率もアップしました。収納計画も注目です。
すべての画像を見る(全20枚)キッチンは壁づけ+カウンターで効率と会話のしやすさを両立
●この家のプロフィール
- ・Tさんの家 東京都
・家族構成:夫40代 妻40代 長女8歳 長男6歳
・専有面積:約74㎡
・築年数:築39年(1983年築)
・工事費:550万円(税・設計料込み)
・設計・施工:スタイル工房
リノベーションのいちばんの目的がキッチンの変更だったというTさん夫妻。当初は、コミュニケーションが取りやすい対面式を望んでいました。設計担当はそうした意向をくみつつ、対面式ではなく壁づけキッチンと広い作業カウンターの組み合わせを提案。
壁づけにすることで空間をより有効に使うことができ、料理に集中できるというのがその理由です。また、くるりとカウンターを向けば、空間が見渡せて会話もしやすくなりました。
「カウンターの横にテーブルを置くことで配膳の動線も最短に。壁づけのほうが費用を抑えられる利点もあり、喜んで受け入れました」(妻)
壁面を余すことなく使うことで、収納量をたっぷり確保できたのもメリット。
おやつの時間も、親子で話がはずむそう。作業カウンターは奥行きを深く取り、対面側を絵本コーナーに活用しています。
「カウンターは大好きなコーヒーを入れやすい高さで、気に入ってます」(夫)
キッチンの通路を抜けると、引き戸を介して洗面室とバスルームが。キッチンで作業しながら洗濯コーナーにも目が届き、家事が効率よく進む間取りです。
テーブルの真後ろがシンクなので、あと片づけも簡単!
キッチン脇の余ったスペースを利用して家電収納兼パントリーを造作。扉でサッと閉じられるので、リビング側からの眺めを損ないません。
細切れだった収納を1か所にまとめて使いやすく
新居では十分な収納スペースを望んだ夫妻。既存の間取りでは寝室のウォークインクローゼットや納戸があったものの、サイズが小さいのが難点でした。
「ウォークインクローゼットは家族で使いたいと思っていたので、明らかに狭いなと」(夫)
そこで3つあった収納スペース(ウォークインクローゼット、納戸、洋室の収納部)を一体化。写真は、ぐんと広くなったウォークインクローゼットです。
手持ちの家具を収め、上部の棚は既存を利用。壁面にアイアンバーを設置し、帽子やバッグなどをピックアップしやすくする工夫も。ヘリンボーン柄のフロアタイルでリラックスできる雰囲気になりました。
寝室がムダに広いのも、夫妻が気になっていた点。このモヤモヤは、寝室をコンパクトにして生み出したスペースを土間風の空間に活用することで解消。
「自転車や外遊びの道具が全部しまえて便利。玄関の正面にあるので、動線が短くてすみ、出入りしやすいです」(夫)
アーチ型が個性的なウォークインクローゼットの入り口。ロールカーテンの活用で、内部をサッと隠せるのもポイント。廊下から出入りできる動線に変更したことで、家族みんなが利用しやすくなりました。
玄関の正面に位置する土間風の玄関収納。外の駐輪場に収納しきれない自転車を、下地補強した壁に設置した金具につり下げています。おかげで床面がスッキリ。
「収納スペースは、ユーティリティ的な使い方ができて重宝しています」(夫妻)
壁に可動棚を設置して、収納ボックスをフル活用。日用雑貨のストックなど、さまざまなものを整理して収納しています。