40代の夫婦と息子2人、4人が暮らす敷地28坪のコートハウスです。三方を囲まれた住宅地にありながら、LDKは、大きな開口部と壁で囲まれたテラスにより、実際の広さ以上の開放感があります。住まい手が「コンパクトですが、料理も食器集めも好きな妻のこだわりが詰まっています」と言うキッチンも注目です。
すべての画像を見る(全30枚)閉じられたテラスとつながる、伸びやかな2階LDK
Hさんの家 東京都 家族構成/夫47歳 妻44歳 長男14歳 次男9歳
設計/石井秀樹(石井秀樹建築設計事務所)
この家のこだわりポイント
- 1.プール遊びもできる、LDKと一体化したテラス
2.コンパクトながら収納が豊富で機能も充実のキッチン
3.壁で仕切らないオープンなバスルーム
4.1階廊下は大きなウォークスルークローゼット
キッチンはリビングダイニングと一体の空間でありながら、内部が見えないのがポイント。カウンターは腰壁を立ち上げて手元を隠し、コンロは壁側なので換気扇も露出せずすっきりしています。
わが家らしいキッチンに。こだわったポイント10つ
LDとつながりつつ、適度に独立性を持たせたセミオープンスタイルのキッチン。収納を充実させ、作業スペースも広めに確保して使い勝手をアップしています。
●KITCHEN DATA
・ガスコンロ:リンナイ RHS71W16ALR-SL
・食洗機:ASKO DF1655B
・レンジフード:WATANABE WFS
・浄水器:クリンスイ F914ZC
1.段差を設けてリビングダイニングと視線を合わせる
キッチンとつながるリビングダイニングは、畳敷きでダイニングテーブルも高さを抑えているため、キッチンの床を一段低くすることで目線を下げつつ、圧迫感をなくしています。
2.奥行きを深くしたワークトップ
「狭さをカバーするために、ワークトップの奥行きを深めにしています」(妻)。通常より5㎝くらい広げたことで、奥にボウルなどを置き、手前側でゆったり作業ができます。
3.シンク前に窓&窓台を設けて開放的に
妻の要望で設けられたスリット窓。「風が抜けて気持ちがいいですし、外が見えると開放感がありますね。手前の窓台も、ものが置けて便利。豆苗を育てたりしています」。
4.大型食洗機も扉を統一してすっきり
鍋などの大きな調理器具も入るので重宝しているという大型食洗機。キッチン本体と面材をそろえているため、扉を閉めると食洗機だとわかりません。
5.市販のケースをフル活用したパントリー
床から天井までびっしりものが収まったパントリー。ストック食品などは無印良品のケースを使ってきれいに整理されています。「中が広くて動きやすいのも助かります」(妻)。
6.パントリーには家電コーナーも
パントリーの手前側に設けられた家電の棚。調理中はパントリーの扉をあけておけば、作業もはかどります。反対側には冷蔵庫も設置されていて、リビングダイニングから見えないのですっきり。
7.手元が隠れて作業がはかどるカウンター
「食材をバーッと広げたりできるのもうれしい」(妻)というカウンターにより、広い作業スペースを確保。手元を隠しつつ、照明が設置されているので細かい作業もラクラク。
8.取っ手のないシンプルで美しい収納
「器は基本的に、好きな陶芸家の個展に行って気に入ったものを購入する」というほど器好きの妻。そこで、収納をたっぷり用意しました。取っ手のないシンプルなデザインが印象的。
9.引き出しなので食器の出し入れがラクラク
上から下まで、たくさんの食器が収まったカウンター下の収納。引き出し式にしたことで、奥まで見やすく出し入れもラク。引き出しの中も美しく整えられています。
10.料理の合間にひと息つけるコーナーも
キッチン横にもおしゃれな空間が。「以前はクッションなどを置いて、家事の合間にひと休みしていましたが、今は好きな作家さんの作品を飾って床の間風に楽しんでいます」(妻)。