ワーケーションという働き方が、注目されるように。ワーケーションとは、勤務先のオフィスを離れ、観光地やリゾート地などで休暇を楽しみながら働くこと。リモートワークの一種として生まれました。ここでは編集部が見つけた、地方自治体が行っているワーケーションのプラン例を紹介。地方移住や2拠点居住に興味のある人は、試してみるのもありです。
すべての画像を見る(全8枚)マインドフルネスや瞑想で癒やされる
●島根県[松江市]
「水の都」と称される島根県松江市が取り組んでいるのが「ワーキングヘルスケアプログラムMATSUE」。
滞在前後と滞在中にストレス値を計測して、その変化を把握できるストレスサイエンスや、地域の人との交流会などが体験できます。さらに今年度は、マインドフルネスや瞑想なども盛り込むそう。
そもそものきっかけは、サテライトオフィスの利用者から「自然の中でリラックスして仕事ができた」などの評価を得られたから。そこで、首都圏のIT企業を対象に、都市部での通常勤務時と松江でのテレワーク時のバイタルデータなどを、島根大学とともに計測・分析。
その変化を検証したところ、松江滞在時にはストレス反応の改善がみられたという結果が。これを受けて、市を中心とした産官学で構成したコンソーシアムによる運営が始まりました。市の担当者によると「ワーケーション参加後、2拠点居住を始めたケースもあります」とのこと。
●問い合わせ:松江市 定住企業立地推進課 TEL 0852・55・5216
地域の課題を考え、モニターツアーを計画
●愛媛県[今治市]
瀬戸内海のほぼ中央に位置する今治市。地域の課題をワーケーション参加者に解決してもらおうという取り組みを行っています。民間企業と連携する「新たな旅のスタイル促進事業 令和3年度」を展開し、日本航空との事例では、社員が3班(各5名)体制となり、3泊4日で滞在しました。
「事前に訪問したい観光先を聞いて、体験コンテンツを含めた行程表を作成。滞在中は、移住者が営むカフェやワーケーション施設などにも訪れていただきました。最終日には、ワーケーションで見えた課題を発表。公共交通機関が整備されていない場所へのアクセスなど、令和4年度に向けた課題が浮き彫りになりました」と、市の担当者。
これらの課題解決に取り組みつつ、今年度の今治ワーケーション促進事業ではモニターツアーなどを行うそうです。
●問い合わせ:今治市 観光課 TEL 0898・36・1541