転勤族のうえ、次はどんな家に住むか予想できない…。そんな境遇にある、整理収納アドバイザー・戎谷洋子さんが実践する、収納家具選びのルールを紹介します。次の家でもできる限り家具を使い回せるように、と考えたアイデアです。模様替えの自由度も高くなるというメリットも。家具・インテリア選びの参考に。

筆者の家のダイニングの様子
引っ越しのたびに、収納家具を買い換えるのは避けたい!
すべての画像を見る(全10枚)

テイストがまとまって見えるインテリアのポイント

収納家具を使い回すためには、テイストがまとまっている方が、違和感が出にくくなります。試行錯誤を経て、筆者が実践していることを紹介します。

 

1.色をそろえる

ポイントの1つ目は色をそろえることです。筆者が夫婦で暮らすようになって、最初に住んだ賃貸では、使う色を白・黒・グレー(シルバー)と決めていました。理由は3つ。

・住んだ賃貸物件のインテリアが、白とシルバーを基調にしていたこと
・見学やWEBで比較した賃貸も、白とシルバーが多く使われていたこと(とくにキッチン)
・ふたり暮らしを始めた際、シンプルモダンインテリアがトレンドにあったこと

 

ダイニングの様子

「3色でインテリアをまとめると、シンプルでスッキリした印象にしやすい」ということを、筆者は経験してきました。何度か引っ越しを経て、レイアウトや壁紙の色が変わっても、違和感なく組み合わせしやすいと感じます。

もっとも今では、その基本の3色に木(ベージュ)を追加しました。2件目の賃貸の内装が、白・シルバー・木・イエローで、ナチュラルな雰囲気の家だったからです。この4色なら、やはりまとめやすいです。

 

2.ディテールをそろえる

同じテイストに見える

引き出しの取っ手のデザインと家具の素材。このふたつをそろえれば、同じテイストに見えるものです。同じシリーズのようにおそろいに見えて、スッキリ整った印象になります。じつはこちらの左右の2つの家具、まったく異なるメーカーのものです。

 

プレートタイプと、細くて丸いバータイプのどちらかで統一

ちなみにわが家の場合は、取っ手の形を長いプレートタイプと、細くて丸いバータイプのどちらかで統一。バータイプは、愛用している無印良品の冷蔵庫に合わせて、取り入れることにしました。

 

引っ越し先でも使いやすい。サイズ選びのポイント

サイズ選びも重要です。わが家の場合は、幅は80㎝まで。家具を横並びにするときは、幅126㎝に収まるよう調整します。また、奥行きは30㎝までと50㎝までと決めています(テーブルは除く)。

その理由はもちろん、次の住まいにも使い回せるようにするため。また、このサイズであれば、壁際に家具を置くシチューエーションで通路をふさいだり、コンセントやスイッチに干渉したりすることが少ないようです。

もちろん、絶対ではありませんが、経験上、なんとかなるというサイズ。

幅80cmのシェルフ

たとえば、こちらのわが家の幅80cmのシェルフ。無印良品のものです。横には、スイッチとコンセントがあります。

 

スイッチに干渉しない

スイッチなどにも、左右の扉にも干渉せず置くことができました。

このような条件に合う家具を探すうち、メーカーを絞って購入すると、結果的にテイストもサイズも整えやすいと気づきました。わが家はディノスと無印良品で、ほぼ家具をそろえることに。

自然と奥行きもそろえやすくなりました。家具の面(つら)がそろうと、スッキリした印象になり、家具の配置換えの際も、自由度が高くなります。

 

無印良品の収納ケース

収納ケース(ファイルボックス)も無印良品を基本にしているので、それを置くワゴン自体や、一緒に並ぶ家具とのモジュールがそろい扱いやすいです。

また、ディノスの白(右にあるダストボックス)と無印良品の白の相性がよいので、色味もスッキリとそろって見えます。