建築費高騰や、地価の高止まりで家づくりには厳しい状況が続いています。そのため、中古住宅を検討する人が増加傾向に。しかし中古となれば、安心して購入していいのか気になる点も多いところです。2021年の年末に東京から地元の岐阜県にUターン移住し、築40年のリノベーションずみの中古戸建を購入したという宅地建物取引士の藤谷幹。自身の体験で感じた、メリットとデメリットを語ります。

筆者が購入した築40年の中古住宅
筆者が購入した築40年の中古住宅。探せばこんなお宝物件も
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新築と比べて面積当たりのコスパは断然いい!

筆者は2021年に東京から岐阜にUターン移住。新たに「まちアーキ不動産」という不動産コンサルティングでまちづくりに挑戦する会社を立ち上げました。

家探しでは、少しでも早く、立地のいい場所で、スタートできるよう、良質な中古住宅を探し購入しました。

 

購入した物件

土地の値段は都市部と地方で大きな差がありますが、建物の建築費用に関しては極端な差があるわけではありません。

私が購入した物件は、延床面積で約190㎡(約57坪)。中古価格で3500万円でした。構造は、丈夫な鉄筋コンクリート造です。建物だけの金額を考えても、大きなメリットがあります。

もし新築で、同規模の家を建てたとしましょう。坪あたり100万円とすると、建築費は5700万円。それ以外に、土地代もかかります。今回は、かなり安く購入できたと思っています。

築40年以上の物件ですので、確かに断熱性能、耐震性などの性能面では、現在の新築物件よりも劣ります。しかし、建物に瑕疵(かし・欠陥や不具合)がなければ、広さに対する価格は、新築よりも割安だったと言えるでしょう。

 

立派な玄関ドア

これは筆者が購入した中古住宅のリビングのドアです。このように、大きな窓や凝ったデザインの建具など、新調すると費用がかかりそうな内装がコミコミの物件もあるのが、中古のメリットです。