2008年、記念すべきOUCHI(オウチ)シリーズがスタート!

2008年に設計した「OUCHI-01」
2008年に設計した「OUCHI-01」
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その後、「イエ型」の白い家は人気を博し、2008年に「OUCHI(オウチ)」シリーズがスタートします。

こちらが記念すべき第一号。じつは右側から斜めの高さ制限がかかっていますが、それを左右対称にして形を整えています。

切り取られた壁の隙間に。玄関や窓をまとめてスッキリと。家の正面からは、見えません。

 

2008年に設計した「OUCHI-04」
2008年に設計した「OUCHI-04」

こちらは「OUCHI-04」。最近、全国の住宅業者さんに引用されているデザインですね。それらは単に外壁の貼り分けですが、オリジナルは中庭の目隠しの黒ルーバー壁です。

 

2013年に設計した「OUCHI-29」
2013年に設計した「OUCHI-29」

「OUCHI」シリーズは人気を博し、これは29番目の「OUCHI」です。ピアノ教室がある家なので、外観デザインには、グランドピアノの曲線を取り入れて。白と黒は鍵盤の色でもありますね。

 

2020年に設計した「OUCHI-46」
2020年に設計した「OUCHI-46」

46番目の「OUCHI」では、親子2人で住む家なので、2つの三角屋根を組み合わせてみました。

 

街の風景になる、個性豊かで世界にひとつの家をつくりたい

白い三角屋根の家

いかにもおうちといった風情の、白い家をつくり続けて気づきました。同じ白い三角屋根の家でも、同じにはならないことに。

最小限の線で構成された輪郭ですが、それぞれ違う高さや巾や屋根の角度、さらに窓の形などによって、キチンと個性が出るのです。

さて、建築物はできてしまうと、長期にわたってその場所の風景になります。家は建主のものですが、風景は街に住むみんなのもの。ですから、なるべく多くの人が嫌だと思わない外観がよいと、筆者は思っています。

贅を尽くした邸宅をデザインするのは簡単ですが(費用はかかりますが)、要素が増えれば、そのデザインが嫌いな人も増えます。

そうしたことがなるべくないようにつくりたい、しかも、個性豊かでそれぞれ世界でただひとつの家に。そんな思いを施主と共有しながら、気がつけば20年たっていました。

今日も「イエ型」の白い家を設計中です。

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