昭和を代表するリゾート地として知られ、現在でも根強い人気を誇る熱海。この地で今、築年数の古いリゾートマンションが格安で売られています。200万~500万円くらいの価格帯はもちろん、なかには数十万円という物件も。最近、熱海のリゾートマンションを300万円で購入した日刊Sumaiライターが、購入した理由やマンション価格の状況、管理費などについて語ります。

熱海の海
海が見えるリゾートマンションを購入するきっかけとは?
すべての画像を見る(全7枚)

熱海エリアの物件数の豊富さと安さに驚く

筆者は東京・世田谷で賃貸マンションを管理しながら、東京西部の山奥の小屋の管理や修繕も手がけています。

海ある方面に遊びに行くことがあり、とくによく出かけていたのが熱海から伊豆にかけてのエリア。コロナ禍になってからも、部屋で食事が取れる温泉宿を見つけて、家族で何度か旅行に行きました。

大家という仕事柄、たびたび熱海に訪れていると不動産が気になり、興味本位で調べてみることに。すると、昭和の時代に建てられた築古のリゾートマンションが、驚くほど安く売りに出ていることがわかりました。

500万円以下の物件もたくさんあり、なかには数十万円のものまで。「これなら自分にも買えるかも?」と思い始めました。

 

維持管理にかかる費用の高さがネック

さっそく税理士や不動産会社、実際に熱海に別荘を持っている人などにいろいろと話を聞いてみたところ、みなさんが口をそろえて言うのが「管理費の高さ」でした。

 

スポーツジム
写真はイメージです 写真:PIXTA

物件を所有すると、維持管理にお金がかかるのは当然のことですが、温泉施設やジムなどの共用施設が充実しているリゾートマンションの管理費は、一般的なマンションと比べて高額になるのです。

管理費と修繕積立金を合わせて月3~4万円くらいかかるのはざらで、光熱費などを含めれば月5万円以上になることも。物件によっては、駐車場代や温泉管理費用なども別途かかります。

これに加えて固定資産税や火災保険、また、熱海には「別荘税」もあるので、負担は相当なもの。手放したいと思うオーナーも当然多いわけで、価格が安いのも納得がいきました。購入する側にも、相応の覚悟が必要だということです。

 

リゾートマンションならではのメリットは?

単純に宿泊施設としてみれば、毎月家族で5万円のホテルに泊まった方が、炊事洗濯の手間もかからずコスパがいいと考えるのが普通でしょう。それでも筆者がリゾートマンションを購入したいと思ったのには、理由があります。

DIYで壁を塗装する

ひとつは自分が所有する物件ならば、好きなように内装を仕上げられること。どんな色に壁を塗ろうが、どんな家具を置こうが、すべてが自由。DIY好きの筆者にはもってこいです。ホテルと違って、お客さんを招くこともできます。

筆者が管理するマンションの入居者さんをはじめ、仕事で知り合った人たちの「接待」に使えるのは、リゾートマンションならではのメリットだと考えました。

もちろん、人によってはいつでも好きなときに温泉に入れることや、マリンスポーツや釣りの拠点として活用できることを、魅力に感じることもあるでしょう。

「高額な管理費と天秤にかけても、リゾートマンションが欲しいと思う理由があるか」という点についてよく考え、購入する方向で進めることに。